私の職場は技能職として工業高校生を雇っている。 私もその中の1人であり、今年で10年目になる。 そして今年の新入社員教育の現場実習を担当することになった。 会社は通信機器を生産しており、電気的知識が業務上必須となる。今回の実習では、そこを踏まえつつ現場で行っている計測やデータ解析を行うことにした。 新入社員の人数は10人で、首都圏と地方出身者が半分くらいだった。まずは緊張をほぐす為にコロナ禍の大変さや、彼らの趣味の話をして、発言しやすい雰囲気づくりを心がけた。新入社員の笑顔と発言が増える。いい感じだ。 そして彼らの実習に必要なオームの法則、接頭辞、振動数(波)、対数などの知識を確認しようとした。 しかし、そこからが大変だった。 あれだけ饒舌だった新入社員が静かになり、手が止まったのだ。 ...まだわかる。知識が抜け落ちることは誰しもあるからだ。 そこで公式や数値の表を書き、あとは代入して計