【北京=古谷浩一、峯村健司】中国の人権活動家、劉暁波(リウ・シアオポー)氏(54)がノーベル平和賞を受賞することについて、9日付の中国各紙は、これに反発する中国外務省の談話を伝える国営新華社通信の配信記事を一斉に報じた。中国当局が報道を規制する指示を出しているとみられ、NHKなどの海外テレビも関連ニュースの放映が中断される状況が続いている。 中国共産党機関紙の人民日報は2面で「平和賞の冒涜(ぼうとく)だ」との見出しで報じた。また、同紙系列の時事情報紙の環球時報は「ノーベル賞の選定者は中国の平和や団結を望まず、中国社会が無尽の紛争に陥り、ソ連式の分裂に向かうことを望んでいる」と社説で反発した。 一方、劉暁波氏の妻、劉霞さん(49)が住む北京市内の自宅付近は9日朝も警備が敷かれ、記者らの立ち入りが禁止される状態が続いた。劉霞さんは8日夜の受賞発表直後、遼寧省錦州市の刑務所に収監されている劉