がれき処理進まず 野焼きが大規模化 宮城・南三陸 津波浸水地のあちこちから野焼きの煙が上がる=18日、南三陸町志津川 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた宮城県南三陸町では、津波で生じた廃材などを野外焼却(野焼き)する住民が増えている。がれきの処理が進まず、しびれを切らしているためだ。日を追うごとに野焼きは大規模化しており、町は対応に苦慮している。 18日午前、津波にのまれた同町志津川の漁港跡では、数カ所で煙と炎が上がっていた。すぐ脇を通る国道45号上にも煙が立ちこめ、時間の経過とともに一帯が霧に包まれたようになった。 地域の仲間とともに廃材を燃やしていた女性(65)は「がれきをいつ、誰が片付けてくれるかも分からない。待っていても仕方がないので、自分たちで処理することにした。有害物質が出ないように気を付けてはいる」と話した。 環境省によると、南三陸町のがれき処理の進行率は14日現在