2031年春の延伸開業を目指す北海道新幹線・札幌駅のホーム位置を巡る問題が、混迷の末、ようやく決着しようとしている。さまざまな案が取り沙汰されては、費用面などで関係者の合意が得られない状態が続いたが、2月になってJR北海道が駅の東隣にホームを新設する「修正東側案」を提示。地元自治体も容認に傾き、議論は大詰めを迎えた。 札幌駅の新幹線ホームは、現在の在来線の1~2番線を活用する「現駅案」が国に認可されたが、代わりの在来線ホームの増設が間に合わないことが判明した。JRは「在来線の本数を確保できない」と主張。現在の在来線ホームの東側に新幹線ホームを設置する「東側案」を16年9月に提案し、現駅案を推す建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構と折り合いが付かなくなっていた。
田津駅(島根県江津市桜江町)の北側には30ヘクタールほどの見渡す限り平らな耕作地が広がる。昔から、地名を取って「川越ゴボウ」と呼ばれたゴボウの産地だった。 この一角で現在、年間15トンのゴボウを栽培する農家の反田(はんだ)孝之さん(47)によると、この辺りは江の川の幅が狭くなっていて、およそ5年に1回は大雨で浸水する土地だ。そんなふうに川によって運ばれた土が長い間に積もったため、長さ1メートル以上のゴボウが根を張れるほど土が深いという。 反田さんは毎年11月、連作にならないよう、畑の違う部分を使って植える。全く肥料を与えなくても育ち、年配の人からは「昔のゴボウの味がする」と言われるという。先端の部分を生で食べても甘みがあり、「干して食べてみたら、干し柿のような甘さだった」と反田さん。 川越ゴボウはかつて、年間100トン近く生産され、京阪神や首都圏にも出荷していたと桜江町誌などの文献には書か
演劇やファッションの街として知られる東京・下北沢。下北沢駅に新しい地下ホームができ、京王電鉄の井の頭線と交わる新駅舎や駅前広場も建設が進む。独特の雑多さが魅力の街は、どう変わるのか。 「地上の小田急の線路がなくなり、駅舎が駅前広場と直結することで、街の回遊性も高まる」と、小田急、京王両社の広報担当者は口をそろえる。 下北沢駅のホームは2013年、小田急の一部複々線化で地下約22メートルの地下2階に潜った。複々線化の完成で、3日からは主に東京メトロ千代田線への直通電車や各駅停車が地下1階の新ホームを使う2層構造になる。新駅舎の工事も進んでいる。 地上の線路跡地の整備と合わせ、世田谷区が進める駅前広場の整備も本格化。戦後の闇市の面影を残し、数坪の居酒屋や食料品店などが密集していた「下北沢駅前食品市場」も大部分が撤去され、1月に最後の店が営業を終えた。 「地下深く潜って駅自体が不便になると、気軽
JR神戸駅の歴史をホーム上から見守ってきた、撤去前の古い名標。手書きの平仮名文字が昭和へのノスタルジーを誘う=神戸市中央区相生町3 JR神戸駅(神戸市中央区)のホーム上の柱にあったホーロー製の駅名標(えきめいひょう)が昨年末に撤去され、ネット上などで鉄道ファンから惜しむ声が上がっている。明朝(みんちょう)体の平仮名で「こうべ」と記された名標は国鉄時代の昭和20年代に設置されたとみられ、1874(明治7)年の開業から140年以上たった同駅の歴史のおよそ半分を見守ってきた。撤去後もファンらの“聖地巡礼”はやまず、名標の行く末を気に掛ける声が後を絶たない。(小西隆久) 京都鉄道博物館(京都市)などによると、1946(昭和21)年に運輸省(現国土交通省)が駅の名標などについて、大きさは縦75センチ、横15センチ▽色は群青に白文字▽字体は明朝-などと規定した。同駅の名標はほぼ一致しており、54(同2
「日本一」の駅の新たな名物に-。鹿島臨海鉄道(臨鉄)は、読み仮名表記で最も長い駅名として知られる大洗鹿島線の長者ケ浜潮騒(ちょうじゃがはましおさい)はまなす公園前駅(鹿嶋市)に、国鉄で使用されていたホーロー看板に似せたシールの駅名標を設置した。臨鉄の担当者は「ぜひ見に来て」と鉄道ファンらへ呼び掛け、集客に願いを込めた。 (越田普之)
1989年にデビューしたJR四国の特急車両「2000系試作車(TSE)」の定期運行が17日で終了する。世界初の振り子式…
小田急線の複々線化工事が完了し、新しい地下1階ホームを出発する上り始発電車。地下1階が各駅停車、地下2階が急行などのホームとなった(3日午前4時57分、東京・小田急線下北沢駅で)=冨田大介撮影 小田急小田原線の代々木上原―登戸駅間(11・7キロ)で線路を上下2本ずつにする「複々線」工事が3日、完了し、小田急電鉄(東京都新宿区)は同日、下北沢駅(世田谷区)で開通式典を行った。 式典は、この日から使用が始まる同駅の新ホームで開催。午前4時55分頃、新宿行きの一番列車の発車に合わせてテープカットが行われた。 複々線は約3200億円かけて約30年前から事業を開始。各駅停車と、急行や特急が別々の線路を走れるようになり、運行本数の増加や遅延時間の短縮の効果がある。同社はダイヤ改正後、ラッシュ時の混雑率が192%から約150%に下がり、町田から新宿までの所要時間が最大12分短くなると見込んでいる。 同社
小田急電鉄が進めていた小田急線の線路を上下2本ずつにする複々線化工事が完了し、下北沢駅(東京都世田谷区)で3日、開通式が開かれた。この日から使用を始めたホームで小田急電鉄の星野晃司社長らが新宿行きの上り始発電車の出発に合わせてテープカットした。 小田急電鉄は列車の増発や混雑緩和のため複々線化の工事を1989年に開始。完成で代々木上原-登戸の11・7キロが複々線化された。開通式後、星野社長は「これからは快適でスピーディーになる。日本一暮らしやすい沿線にしたい」と話した。 複々線の使用開始で、通勤、通学客で混雑する午前7時半ごろからの1時間に下北沢駅を発着する上り電車は27本から36本に増発され、輸送力は約40%アップする。192%だった混雑率は150%程度まで緩和される見込み。増発分を反映した新しいダイヤでの運転は17日から。
JR各社が、新幹線への無料の公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」の導入を本格化させる。2020年の東京五輪・パラリンピックを見据え、訪日外国人観光客のニーズに応えるのが狙い。日本人も利用でき、ビジネス客らの利便性向上も期待される。新幹線は訪日客の利用が多い一方、他の交通機関に比べ無料サービスが遅れており、JR各社はサービス向上を急ぐ構えだ。 JR東日本は5月から、東北、北陸、秋田新幹線で無料の公衆無線LANのサービスを始める。もともと今年夏の導入を予定していたのを前倒しする。約36億円かけて車両を改修し、来年5月までにすべての車両で使えるようにする。これに加えて山形新幹線は19年度中、上越新幹線も20年度までに全車両でサービスを導入する。
通勤ラッシュの緩和のため、小田急電鉄が29年かけて進めてきた複々線化工事が完了し、代々木上原(東京都渋谷区)―登戸(川崎市)間の11・7キロで3日に運転が始まった。17日から複々線を生かした新しいダイヤで運行し、混雑率の大幅な緩和などを見込む。 この日早朝、複々線化に合わせて地下化された下北沢駅(東京都世田谷区)の地下1階ホームでは、小田急関係者ら約40人が出席し、開通式が開かれた。初めてこのホームに入った上り電車の出発に合わせてテープカットした同社の星野晃司社長は「大工事が完了し感無量。新たな小田急のスタートです」と話した。 東京・多摩や神奈川から都心へのアクセスを担う小田急線は、長年「混む上に遅い」と言われてきた。世田谷代田―下北沢間のラッシュ時の混雑率はここ10年ほど190%前後で推移。2016年度は192%で首都圏の主要31区間でワースト3だった。 複々線化で、各駅停車と急行などが
南海電鉄は、和歌山市-加太駅間の加太線を走るピンク色と水色の観光列車「めでたいでんしゃ」の名前を募集すると発表した。 車体にウロコ柄を施し、「(乗ると)おめでたい」と「(車両を)愛(め)でたい」を掛け合わせた名称で、平成28年4月にピンク色の車両がデビュー。29年10月に水色の車両も運行を開始し、最近は色で呼び分けられるようになっていた。 応募は4月8日まで、同社が沿線を紹介するホームページ「NATTS NET」で受け付ける。選考委員会が審査し、採用された人には、ホテル「休暇村紀州加太」(和歌山市)の日帰り昼食プランがそれぞれプレゼントされる。 同社の担当者は「多くの人に愛され、親しまれるような名前をつけていただけたら」とアイデアを募っている。問い合わせは南海テレホンセンター(電)06・6643・1005。
「バスの乗務員は、まちづくりに欠かせない。やりがいがあり、誇りを持って働ける仕事だと、胸を張っていえる職場にしたい」 2月26日、西日本鉄道は、運転手不足を理由に、バスのルート見直しなどを含むダイヤ改正を発表した。担当役員として、運転手の長時間労働や休日出勤が続いていることなど、背景を説明した。 「負担を少しでも軽くすることで、多くの人にバスの乗務員を目指していただきたい。決して、いやがられる仕事ということだけで片付けられたくない」 説明には力が入り、記者会見は1時間半に及んだ。そこには、バス事業者の課題を知ってほしいとのメッセージが込められていた。 人口減少で採算性が厳しくなる一方、高齢化社会や訪日観光客の対応など、公共交通のニーズは高まる。 「なくてはならない公共交通として、持続可能なバス路線網、ネットワークの構築に努めたい」。今後も効率的なバス運行を模索する。
銚子電鉄(銚子市)と劇団シアターキューブリック(東京都墨田区)は2日、運行中の列車内を舞台にしたローカル鉄道演劇を今年7月に上演すると発表した。平成20年に同劇団が初演した「銚電スリーナイン」と翌年の2作目以来、9年ぶりとなる。劇団員らは「銚子の魅力を再び発信したい」と意気込みを語る。 同劇団は12年に旗揚げ。現在は9人が所属し、都内を拠点に活動している。「銚電スリーナイン」は、日本初のローカル鉄道演劇として20年6月に公演。車内を舞台兼客席として、銚子-外川駅間の往復約40分の旅の間に「人の絆と命の大切さ」をテーマにした物語が繰り広げられた。 ◆地元やファンの声に応え 旅と演劇のコラボレーションを実現した試みが話題を呼び、その後、樽見鉄道(岐阜県)、高松琴平電鉄(香川県)、ひたちなか海浜鉄道(茨城県)と上演を重ねてきた。 銚子電鉄での上演は、2作目の「銚電スリーナイン さようなら、イワシ
特急列車は、鉄道ネットワークのエースとして各地で活躍を続けている。往年の特別急行列車という豪華さやハレの舞台というイメージはすっかり薄れ、大衆的にはなったけれど、だからこそ主役であり続けているとも言える。 ところが近年、一部の列車は、他の交通機関との競争や沿線の衰退もあって苦戦を強いられ、あるいは撤退を余儀なくされている。今回は、そうした過去の栄光にもかかわらず残念な結果に至っている特急列車の現状を知ることにより、改善策を考えるきっかけになればと思う。 アクアラインに勝てず… 1)「さざなみ」(東京―君津) 都内から南房総へ向かう優等列車として、準急「内房」や急行「うち房」の伝統を引き継ぎ、1972年7月の総武線東京地下駅乗り入れ開始を期して誕生した。当時最新鋭の183系特急電車を使い、1日8往復(季節運転3往復を含む)、のちに急行全廃とともに本数が増え、「数自慢のエル特急」の呼称通り、週
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く