この荒れた、焦点がばらばらの選挙は本来、経済が争点になるべきだ――そして、もし保守党が経済問題に関する支持率が保証しているように見える勝利をつかんだ場合には、結局、経済が争点だったということになるかもしれない。 だが、未来の歴史家はむしろ、今回の選挙戦の過程でイルカの肝臓の中の有害水銀のようにほとんど気付かれないまま蓄積していった実存的な問題を思い起こすかもしれない。 誰が英国人になることを望んでいるのか。英国は何のために存在するのか、という問題である。 未来の歴史家は間違いなく、分離独立派のスコットランド民族党(SNP)のせいで、スコットランドの連合支持派が大敗したことに驚愕するだろう。世論調査が半分でも正しいと仮定すれば、その結果、300年続く、かつて大いに成功した英国の国家連合が極度に弱体化したように見えるようになる。 台風の目となるスコットランド民族党 あらゆる立場の政治家がこのテ
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