1990年代の終わりから2000年にかけて起きた、世に言う「ITバブル」は、長くIT業界にいる人たちにとっては、昨日のことのような話かもしれません。ITバブル自体はあっけなく崩壊してしまいましたが、これを契機に日本の情報産業が大きく変わったことは間違いないでしょう。 僕がIT業界に身を置き始めたのは、まさにITバブルが崩壊した2000年頃ですが、株価が暴落したとはいえ、大きなトレンドとしてパソコンやインターネットの普及、また企業へのWebサイトやオープン系システムの普及はまだまだ破竹の勢いで進んでいました。 しかし、デフレ経済がいよいよ明らかになると、企業のIT予算や広告予算は減額を余儀なくされ、大きなシステムインテグレーター(SIer)から、小さなWeb制作会社までが「ITでコストの削減」をうたわざるを得ない状況に陥ります。当然ながら、コスト削減の波はユーザー企業のみならず、IT企業自身
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