怖いセリフがある。「私が決めます」 このセリフを口にすると、悲しい運命に見舞われることが多いからだ。 もちろん、気にしているのは鳩山由紀夫首相の普天間問題での「最後は私が決めますから」という発言だ。 鳩山首相にとっては、これは異例の発言ではない。 10月24日夜、訪問先のタイで、鳩山首相は言っている。 「みなさんのいろんな判断を伺いながら、最終的には決めるのはわたくしですから」 もう、2カ月近く前の発言だが、既視感があるのが怖い。 「私が決めます」で思いだすのは、麻生太郎前首相だ。 テーマは普天間問題ではなかった。 「解散時期は私が決めます」 それでも麻生首相は、ほぼ任期満了になるまで、決断はできなかった。追い込まれ解散に過ぎない衆院選は、政権交代選挙として位置づけられた。 麻生元首相の場合は悪いことに、「私は決断した」と解散の決断を、月刊誌に書いていたことも後でわかってしまった。 それで