全国には「なぜこんな場所に駅を作ったの?」と思わずにはいられない、秘境感たっぷりの駅がいくつかある。そのひとつが、徳島県の山あいにある「坪尻駅」だ。 道らしい道もなく、アクセスすら困難な坪尻駅。そこを10年間、通学で使っていたという方にお会いした。一体どんな生活だったのだろうか。駅周辺を案内してもらいながら、当時の様子を聞いてみた。
おひさしぶりですー。 骨折して体力落ちたところに鬱と喘息がガンギマリでウミウシのように寝込んでましたが。 先日、なんと当日の3時間半前にスピーチの依頼があって話してきましたので、その書き起こしと録画した方のYouTubeへのリンクを備忘録的に。 細かい脚注、こぼれ話などは後日追加します。 【動画】 www.youtube.com 【スピーチ】 いま、紹介にあずかりましたレズビアン活動家の土屋ゆきです。みなさん、こんにちは! 暑いですね。今日は「ここに来ようかな、どうかな」といったような話をツイッターに書いたら、ちょっと主催のタニ君から「ちょっと話しなよ」とかいきなり言われて、それから泥縄で原稿を書いて送ってOKをもらって。これからその原稿を読んでいこうと思います。 こんなすごーく暑い8月になると、毎年思い出すある日があります。1994年。もう、いまから25年近く前のことです。日本で初めてレ
本日8月15日は終戦記念日。今年も各メディアで戦争をテーマにした企画が組まれているが、2010年から始まった『NEWS23』(TBS)内の特集企画「綾瀬はるか「戦争」を聞く」も今夜放送される。 このシリーズは、綾瀬はるかが戦争体験者に話を聞きにいく番組企画で、今回は「綾瀬はるか「戦争」を聞く〜語らなかった女たち〜」と題されている。満州からの引き揚げ時にソ連兵から性的暴行を受けた女性たちにスポットを当て、中絶や性病治療のために国がつくった施設・二日市保養所の歴史なども紹介される予定だ。 「綾瀬はるか「戦争」を聞く」シリーズの始まりは、2005年に放送された特番『TBSテレビ放送50周年〜戦後60年特別企画〜「ヒロシマ」』(TBS)がきっかけだった。 このなかで綾瀬はるかは原爆で亡くなった大伯母(祖母の姉)の話を祖母から聞くことになる。広島で生まれ育った綾瀬はるかは学校などで原爆について学ぶ機
現在、全国版の時刻表は1000ページを軽く超える分厚さですが、戦時中には「紙切れ1枚」だったことがあります。あらゆる物資が統制される戦時体制のなかで、時刻表はどのように変わっていったのでしょうか。 いまのページ数の100分の1 乗りものの運行時刻を調べるのに便利な「時刻表」。現在刊行されている全国版の時刻表のなかで、最も古いのがJTBパブリッシング発行の『JTB時刻表』です。1925(大正14)年に『汽車時間表』の名前で創刊し、その後『時間表』『時刻表』と何度か名前を変えながら、いまに至っています。 通巻1000号を迎えたときの2009年5月号(奥)と、1945年7月発行号の復刻版(手前)。いまは1000ページを超える分厚い雑誌だが、戦時中は紙切れ1枚だった。 JR線は全国の旅客列車と駅の時刻を掲載。私鉄やバス、飛行機、船の時刻も一部収録しており、総ページ数は1000ページを超えます。しか
戦時中に制作されたレコードの原盤。ラベルには「富士音盤」などと書かれている=東京都渋谷区の古賀政男音楽博物館で 太平洋戦争で対米英感情が悪化すると、英語を「敵性語」として排斥する運動が国主導で本格化し、多くの企業が社名変更を余儀なくされた。とりわけ洋楽の普及とともに発展したレコード業界は、ジャズやハワイアンのレコード演奏や所有自体が禁止され、大きな打撃を受けた。 戦争真っただ中の一九四二年、今もレーベル名が残る「コロムビア・レコード」は当時の社名の日蓄工業から「ニッチク・レコード」に、「ポリドール・レコード」は「大東亜レコード」にそれぞれ改称した。四三年には「キングレコード」が「富士音盤」となり、「日本ビクター」(現JVCケンウッド)は社名を「日本音響」に変えた。
2018.07.19 20:15 なぜ翻訳でステレオタイプな「女ことば」が多用される? 言語学者・中村桃子さんインタビュー 「日常的に女ことばを使う女性は少ないのに翻訳においてはなぜ常識化しているのか?」という疑問を、SNSで見ることがある。先日も、『NHK短歌』で「いまどきの/女子のことばに/「よ」「わ」「ね」という言葉はないのだ/凛といくのだ」(さいとうすみこ 作)という作品が紹介されたと、同番組で選者を務める松村由利子氏がツイッターで紹介し、少なくない関心が寄せられていた。しかし、映画やドラマシリーズなどフィクションでは女ことばはあとを絶たない。こうした状況について、言語学者として「女ことば」を研究してきた中村桃子さんに話を聞いてきた。(聞き手・構成/鈴木みのり) 女ことばという規範――今回の取材は岩波新書の『女ことばと日本語』を拝読したことがきっかけです。まず本書について、中村さん
「ダサピンク現象」とは、決して「ピンク=ダサイ」という意味ではなくて、「女性ってピンクが好きなんでしょ?」「女性ってかわいいのが好きなんでしょ?」「女性って恋愛要素入ってるのが好きなんでしょ?」という認識で作られたものの出来が残念な結果になる現象のことを言います。 — 宇野ゆうか (@YuhkaUno) August 28, 2013 私が上のTweetをしたのが2013年のこと。この呟きは、2016年に堀越英美さんの著書『女の子は本当にピンクが好きなのか』の中で引用された。最初の呟きから5年経った今、もう一度、私がピンクについて考えたことをまとめておこうと思う。 女の子は本当にピンクが好きなのか (ele-king books) 作者: 堀越英美 出版社/メーカー: Pヴァイン 発売日: 2016/02/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (7件) を見る 私
公衆の面前で夫が妻をバーンと平手打ち。さらにまたバシッ! 掲載作を見て、記者はあぜんとした。こ、これは明らかにDV=ドメスティックバイオレンス(配偶者や恋人からの暴力)。なのに波平をはじめ、周りの男性たちは笑顔で拍手している。DVという言葉がまだなかった時代とはいえ、あ、ありえない……。 「いや…
ラジオ体操が誕生して90年となる。多くの人に愛されてきた“国民的体操”だが、近年は夏休みの朝に体操する子どもたちの姿を見ることもめっきり減り、愛好者の高齢化が進む。地域コミュニティーも変化し、ラジオ体操に逆風も吹くが、健康面での効果は実証済みだ。運動不足が気になるあなた、早起きしてラジオ体操を始めてみませんか? (池田知之) 東京都大田区の「平和の森公園」。全国43会場を回る今年の「夏期巡回ラジオ体操・みんなの体操会」の初日に約900人が集まった。この日はまだ夏休み前とあって子どもの姿はまばらだが、それにしても高齢者が目立つ。都ラジオ体操連盟理事長の佐藤幸一さん(83)は「ラジオ体操は健康にいい。3日休むと体の調子が悪くなるよ。みんなでやるから楽しい。子どもがいると張り合いが出るんだけどね」と笑う。 ラジオ体操の誕生は1928(昭和3)年11月。国民の健康増進のため、逓信省簡易保険局(現か
野党への支持率が絶望的に低い。特に若者世代ではその傾向が顕著だ。そうした「野党ぎらい」の背景には、若者世代が「コミュ力」を重視している事実があるのではないか。コミュ力を大切にし、波風の立たない関係を優先していれば、当然、野党の行う批判や対立を作り出す姿勢は、嫌悪の対象となる。摩擦のない優しい関係が社会に広がるなか、野党の置かれた立場は難しいものになっている。 政党不信が深刻である。とりわけ「野党」への不信の広がりとその深さは、前代未聞のレベルに達している。総選挙で躍進した立憲民主党への支持も5%程度で伸び悩み、希望の党が解散してできた国民民主党にいたっては、支持率は1%にも達していない(参考)。こうした傾向は少々のことでは変わりそうにない。 「野党がだらしないからだ」。こう言う人がたくさんいる。たしかにそうかもしれない。しかし、「だらしなさ」加減があまりにひどいので、「野党ぎらい」が高まっ
2018.07.10 19:15 差別されている女性に寄りそったはずなのに!? 働く女性の映画に見る、思わぬ落とし穴 皆さん、働く女性の映画はお好きですか? 私はけっこうよく見ますし、この連載でも既に『サンドラの週末』をとりあげたことがあります。この映画は病気を患った労働者が置かれた厳しい状況を描いた作品でしたが、女性の仕事を扱った映画にはもうちょっと気楽なサクセスストーリーもたくさんあります。最初は下っ端で失敗ばかりしていたヒロインが、ライバルを見返し、出世をつかむ……みたいな話は、胸がスっとすることも多いですよね。こういう映画は楽しく見られるし、仕事で疲れている観客にとっては息抜きになります。 楽しい映画鑑賞に冷や水を浴びせるようなことになってしまって恐縮ですが、そういう一見フェミニズム的な映画に、実はわかりにくい性差別がひそんでいることがある……ということを、今回は指摘していきたいと
オウム真理教元代表の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(63)ら教団元幹部7人の死刑が執行された6日、テレビ各局は朝から一斉に放送を臨時ニュースに切り替えた。同じ日に7人執行という過去にない展開を受け、テレビ局に入ってくる情報は刻々と変化。取材で得た執行状況をリアルタイムで伝えたり、死刑囚の顔写真に執行が済んだことを示すシールを貼ったりするなど異例の報道になった。SNS上では、違和感を訴える声も相次いだ。 この日、在京キー局で最初に死刑執行のニュースを報じたのは日本テレビ。朝の情報番組を放送中の午前8時41分に「松本智津夫死刑囚らの死刑執行手続きを始めた」との速報テロップを出した。情報番組「あさイチ」を放送していたNHKも午前8時46分には臨時ニュースに切り替えた。 当初はどの局も松本死刑囚の執行を中心に伝えていたが、午前9時を過ぎると他の死刑囚にも執行予定があることを報じ始める。 「執行が次々
<今の日本は自発的に主権を放棄し、国民は政治的自由を自ら放棄している――『国体論』の著者・白石聡による現代日本への警告> 『国体論――菊と星条旗』(集英社新書)の著者・白井聡へのインタビュー後編。日本はどうすれば対米従属から抜け出せるのか。 <インタビュー前編はこちら> ――日本を取り巻く国際情勢の緊張を目前にして、日本はどう主体性を取り戻すのか。 対米従属を止める一番確実で簡単な方法を言うなら、中国と戦争して負けることだ(笑)。そうすれば今度は対中従属の時代が始まって、これまで対米従属の合理性を説いてきた識者たちが「日本文明はそもそも中華文明の一部だった」などと理屈をつけて従属を合理化してくれるだろう。 冗談はさておき、人口や経済規模の観点から巨大な国家から圧力を受けることは避けようがない。主権国家といっても孤立して生きていける国はない。問われるべきは、そうした現実的な制約の下、どれだけ
<敗戦を境に天皇を頂点とする日本の統治体制「国体」は、アメリカへの従属にとって代わられた――注目の新書『国体論』の著者が語る戦後日本の矛盾> アメリカと米同盟諸国との対立が目立ってきている。6月のG7ではその対立が際立っていた。一方、日本は、6月12日の米朝首脳会談で非核化費用の負担ばかり求められ、北朝鮮をめぐる外交において「蚊帳の外」かと騒がれた。 そんななか、『国体論――菊と星条旗』(集英社新書)が注目を集めている。1945 年の敗戦を境に、天皇(菊)を頂点とする日本の統治体制であった「国体」が、アメリカ(星条旗)への従属にとって代わられた、と歴史的に分析。この特殊な従属体制から脱却しなければ、日本は敗戦に続く二度目の破綻に向かうと警告する。著者・白井聡に本誌編集部・深田政彦が話を聞いた。 ――ドナルド・トランプ大統領は従来の米政権とは異質だ。その点で、戦後史の考察から日米関係を論じた
米児童小説「大草原の小さな家」の作者、ローラ・インガルス・ワイルダー(2015年2月2日提供、資料写真)。(c)AFP PHOTO / SOUTH DAKOTA HISTORICAL SOCIETY 【6月26日 AFP】テレビドラマにもなった米児童小説「大草原の小さな家(Little House on the Prairie)」の原作者、ローラ・インガルス・ワイルダー(Laura Ingalls Wilder)の名を冠した児童文学賞「ローラ・インガルス・ワイルダー賞(Laura Ingalls Wilder Award)」の名称が、「児童文学遺産賞(Children's Literature Legacy Award)」に変更されることが決まった。ワイルダーの作品内に差別的表現が含まれていることが原因だという。 米図書館協会(ALSC)によると、19世紀の米国の西部開拓期を描いたワイルダ
今年も6月のプライド月間(Pride Month)がやってきました。世界各地でLGBTQ(同性愛者のレズビアンやゲイ、両性愛者のバイセクシュアル、トランスジェンダーなどのセクシュアル・マイノリティの総称)の権利や社会への理解を広げるためのさまざまなイベントが開催される季節。渡米直後だった昨年の今頃は、初めて見た首都ワシントンD.C.でのパレードやフェスティバルの様子(https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-568452.html)を紹介しました。 2018年のD.C.の祭典、キャピタル・プライド(Capital Pride)は7〜10日。今年は友人からのお誘いを受け、D.C.のゲイタウン、デュポンサークルからローガンサークルまでの約1.5マイルを練り歩くパレードに参加しました! そこで感じたのは、「ハッピー・プライド(Happy Pride)
こちらの記事でも触れたが、維新の「志士」たちは天皇を「玉ギョク」などと呼び、自分たちの権威付けのための単なる道具と見なしていた。そこには天皇という存在に対する真摯な崇敬も、天皇その人への人格的敬愛もなかった[1]。 (略)なお、木戸孝允があの慶応三年の大政奉還から王政復古のころにかけて書いた手紙を見てみると、天皇のことを、かれらのあいだでは「玉」(タマ、ギョク)といっている。「玉を奪う」とか、「以前は玉を幕府側に奪われたためにクーデターに失敗したけれども今度こそはわが方で“玉”を握って離さないようにしなければならない」などという。倒幕派にとっては、天皇は、自分たちの立場を合法化するための一つのシンボルにすぎなかった。 一方で彼らは、被支配層である人民大衆に対しては、徹底的に神格化された天皇像を刷り込んだ。人民告諭や教育勅語、明治憲法などがその典型である。 つまり、人民大衆向けの表向きの天皇
2018.06.10 00:25 英文学のフェミニスト批評って、何をやってるの?~『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』刊行に寄せて ただ座って本を読んでるわけじゃない 今回の連載では、「フェミニスト批評って何をやってるの?」ということについて書いてみたいと思います。宣伝で恐縮ですが、私は3月末に、白水社より『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち――近世の観劇と読書』という初めての単著を出しました。これはフェミニスト批評を用いたシェイクスピアの研究書です。16世紀末にシェイクスピアが活動し始めた頃から、初めて近代的なシェイクスピア祭が行われた1769年までの間に、女性の読者や観客がどうシェイクスピアを受容し、その普及に貢献したかを探る内容です。 本の写真を見て頂ければわかるように、帯に「追っかけから始まる、シェイクスピア女性の歴史」と書かれていますが(このチャラいコピーは私が考えました)、シ
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