「わからない」「気恥ずかしい」と敬遠されがちなTikTokとはどういう場所で、いま何が起きているのか。 音楽・広告・ファッション──2010年代の“魔術”を、トラップミュージックを足がかりにジャンル横断的に紐解いたnoteのエントリーがバイラルした「つやちゃん」による、新しい表象としてのTikTok論。 あなたは、TikTokから目を背けている。「どうせこんなものだろう」と決めつけ、見なかったことにしている。黙殺、軽視、批判。多くの人がTikTokに対して「生理的に」何かしらの態度を無意識にとっている。 一方で、多くの人がTikTokに熱中している。夢中で、病的に、半ば中毒として。SNSは数あれど、ここまで人気を誇りながらここまで忌み嫌われているサービスは他に思い当たらない。だからこそ、TikTokは我々の感情のもとに取り扱われ、感情のもとに分析され、これまで正しく論じられてきたことはあま