2013年11月10日13:44 カテゴリ本 自由からの逃走 薬剤師会やradikoのような行動は、日本人に固有というわけではない。人類は100万年以上にわたって集団で生活してきたので、自分の所属する集団を守る遺伝的な習性がある。近代社会では「個人が自立する」というのは錯覚で、共同生活の形が変わっただけだ。 それはマルクスの言葉でいうと、人と人が直接つながる人的依存関係から、商品や金銭を介してつながる物的依存関係に変化したのだ。このように「物象化」された疎遠な関係は人々を自由にするが、他方では孤独にする。 その孤独を癒やすために生まれたのがプロテスタント教会だった、とフロムは言う。ルターにもカルヴァンにも共通するのは、自由意志の否定である。ルターは『奴隷意志論』というパンフレットを書いて懐疑主義を攻撃し、カルヴァンは予定説をとなえた。彼らはカトリック教会の権威を否定したが、彼らの教義はカト
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