元経済企画庁・内閣府のエコノミストで現在は立命館大学教授の吉岡真史さんが、「経済学部教授のブログ」で拙著『賃金とは何か』を取り上げていただいているのですが・・・ 今週の読書は専門書のほか新書や小説も含めて計6冊 次に、 濱口桂一郎『賃金とは何か』 (朝日新書)を読みました。著者は、労働省(旧)のご出身で、労働政策研究・研修機構(JILPT)の労働政策研究所の所長です。エコノミストではありませんから、タイトルに引かれて読んだ本書でも、経済学的な賃金についてはほとんど何も解明されていません。すなわち、本書は3部構成となっていて、第Ⅰ部が賃金の決め方、第Ⅱ部が賃金の上げ方、第Ⅲ部が賃金の支え方、となっています。その上、第Ⅰ部がボリューム的に過半のページ数を割かれており、日本の賃金の決め方の歴史が延々と展開されています。経済学的な決まり方ではありません。その意味で、歴史の勉強にはなりますが、戦後日