紀州徳川家の第16代当主・徳川頼貞(1892~1954)が東京・麻布に整備した国内初の音楽専用ホール「南葵(なんき)楽堂」の併設図書館に所蔵され、昭和52年から読売日本交響楽団が所有していた貴重な音楽書や楽譜のコレクション「南葵音楽文庫」約2万点が県に寄託されることが決まり、2日、県庁で調印式が行われた。 膨大な資料の多くは西洋音楽に対する造詣の深さで知られた徳川頼貞が収集。ベートーベンによるロシア民謡の自筆楽譜や、16世紀初めに作られた楽譜付き印刷書籍など、世界的に評価が高く、貴重な資料がそろっている。 資料は南葵楽堂の地下に開設されていた音楽図書館で大正9年から公開されていたが、関東大震災による建物の損傷などにより同館が活動休止に追い込まれると、一般の人の目にふれる機会は激減した。 昭和52年からは読売日本交響楽団が所有しており、それを知った県関係者が同楽団に働き掛け、昨年2月から寄託
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