小林昌樹(図書館情報学研究者) ■はじめに 皓星社公式ツイッターで第四回テーマのアンケートを取ったところ、いちばん票をとったのがGoogleブックスの使い方についてだった。「さて困った、あれは役には立つが、立たせるのにコツがいる。それにいきなり仕様変更するし、今年の初めだったかも変更したばかりで新しいからくりに自分も不慣れだ」と思ったのだが、「日本語の本を調べもののために検索するのに役立つ知識だけ」さらっと説明することにした。 ■日本人にとって「使い物に」なったのは2006年から 発祥はともかく、我々、つまり日本語の本を調べたい人にとってGoogleブックスが始まったのは2006年のことだった。それまで英文など外国語ばかりで普通の日本人に縁がなかったが、ミシガン大学など米国大学にある「日本研究」――そういう学問があるのです――のコレクションが大量に検索できるようになったのだ。 2007年に