安倍首相が、17日から始まる靖国神社の秋季例大祭に合わせた参拝を見送る方向に傾いている。 中韓両国との関係改善に向けた布石とする狙いに加え、日中対立の深刻化を懸念する米国への配慮もある。首相が靖国参拝にこだわる考えには変わりがないが、中韓両国との首脳会談を実現する環境が整いつつあるとの見方が出ている。 首相は秋季例大祭での参拝はしないが、神前に供える「真榊(まさかき)料」を私費で奉納することで調整している。複数の政府関係者が明らかにした。4月の春季例大祭の際と同様の対応となる。 首相周辺は「真榊を奉納しただけでも中国、韓国は文句を言ってくるかもしれないが、春季例大祭でやったこと以下ということはない」と述べた。