「猛省が必要だ。首都のトップにはそれなりの居住まいがなければいけない」――。自民党の谷垣幹事長が舛添都知事の政治資金の私的流用をエラソーに叱っていたが、よくぞ言えたものだ。政治資金のデタラメは自民党の方が一枚も二枚も上手だ。 ■谷垣幹事長に「8億円」つかみガネ 2014年分の自民党本部の収支報告書をみると、谷垣氏が幹事長に就任した同年9月3日以降、計17回に分けて総額8億5950万円を谷垣氏個人に支払っていた。 支出名目は「政策活動費」――。受け取った議員は個人の領収書一枚を渡せば、あとは何に使おうがウヤムヤ。詳細な使途報告の義務もない。政治資金の専門家も「厳しく言えば脱法的な裏金のようなもの」(神戸学院大教授・上脇博之氏)と指摘する“政党版機密費”。要はつかみ金である。 同年11月21日に安倍首相が衆院解散を宣言してからは谷垣幹事長への支出がエスカレート。解散当日の1億円を皮切りに、投開