水産庁はあっけらかんと発表してしまいましたが、もはや実際に調査捕鯨をやろうがやるまいが、ロシアに許可を取ろうが取るまいが、国の根幹に関わる領土主権問題における日本の外交スタンスの途方もない矛盾が露呈してしまい、主要国との外交関係に重大な亀裂が生じたとしても何の不思議もありません。 水産庁は「調査は我が国領海・EEZ・公海のみでやります」と宣言しました。つまり、調査捕鯨をやるかやらないかは、「その海域は日本の領海・EEZか、公海かのいずれかである(と日本政府はみなす)」という宣言にほかなりません。 北方領土周辺海域で日本が調査捕鯨を計画通りに実施する場合、それは「ここは日本の領海だ!」と世界にメッセージを送ることを意味します。 逆に、調査捕鯨を計画通りに実施しないなら、「ここは日本の領海ではありません!」と宣言したのとイコールです。 しかし、〝常識〟の範疇で判断する限り、北方領土周辺海域での