【バンコク=藤川大樹】昨年2月のクーデターで実権を握ったミャンマー国軍が、一時占拠した東部カヤ州の村やその周辺に対人地雷を敷設しているとみられることが、現地関係者らへの取材で分かった。民間人に被害が出ているという。非人道的な兵器の使用が事実ならば、国軍に対する国際社会の批判がさらに強まるのは必至だ。
イスラム教徒少数派ロヒンギャなどミャンマーの人権問題の調査で同国を訪れていた国連特別報告者の李亮喜(イヤンヒ)氏が21日、最大都市のヤンゴンで会見を開き、調査地域が厳しく制限されたことや、政府側からの圧力があったとして「受け入れられない」と批判した。 10日からの調査を終え会見に臨んだ李氏は、アウンサンスーチー国家顧問率いる現政権の人権問題への対応が「これまでの(軍事)政権と変わっていない」と厳しく指摘した。 記者3人が拘束された北東部シャン州で一般の観光客が訪れる場所にさえ入れなかったことや、ロヒンギャのいる地域で地元の人と接触を図った際、政府側が監視していたと指摘。「(人権問題に取り組む)保護団体やジャーナリストが監視されていた状況は(政権が代わった)今も続いている」とした。 李氏は、ミャンマーが国連の調査対象から外れるのを望んでいることについて、「まずは調査が必要ない国にならなければ
民政移管から6年、経済発展が注目されるミャンマーで人身取引の被害が深刻化している。2012年から4年間、被害者保護でミャンマー政府を支援した日本の国際協力機構(JICA)は年内にも支援を再開する予定だ。中国人男性との強制結婚が相次ぐ北部のシャン州を訪ねた。(編集委員・大久保真紀) 「娘がどこにいるのかわからない」 シャン州の街、ラショー郊外に住むカウンツィンさん(50)は竹を編んだ小さな家で訴えた。少数民族のカチン族。次女のマトゥさんは4年前、16歳のときに行方不明になった。親類の女に「中国で良い仕事がある」と言われ、家を出た。 1年以上たち、カウンツィンさんはその親類に誘われた。「(次女は)中国人と結婚した。結婚式に行かないか」。長男(10)と一緒に国境を越えた。 ところが、中国・昆明近くの村の中国人の家に娘はいなかった。中国語は理解できず、訳も分からないまま「男にナイフで脅され、荒れ地
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