結婚しない若者が増えている――。国勢調査の結果を見ると、未婚率は右肩上がりで伸びている。結婚しない理由として「いい人に出会えないから」「忙しいから」などを挙げる人も多いだろうが、貧困問題に取り組む湯浅誠氏は別の見方をしている。結婚しないのではなくて、“結婚できない”。その背景には貧困問題がからんでいる、と分析する。 湯浅:今の日本……家族のカタチはどうなっているのだろうか。ある調査によると、家族のカタチは過去に比べ「あまり変化していない」という結果が出ていた。例えば、家族で食卓を囲む回数や家族の会話の量などは、大きく変わっていない。むしろ変わってきているのは家族形成ができていない人が増えていること。結婚して子どもを持つ人と結婚できない人が、二極化していることだ。 「結婚していない人は、ぜひ結婚した方がいいですよ」という人がいる。しかし「結婚できる人」がどんどん減っているのが現実なのだ。国勢