cakesは2022年8月31日に終了いたしました。 10年間の長きにわたり、ご愛読ありがとうございました。 2022年9月1日
サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠 作者: ジリアンテット,Gillian Tett,土方奈美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2016/02/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る Kindle版もあります。 サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠 (文春e-book) 作者: ジリアン・テット出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2016/02/24メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 内容紹介 複雑化する社会に対応するために、組織が細分化、孤立化することを「サイロ」と呼ぶ。 世界の金融システムがメルトダウンし、デジタル版ウォークマンの覇権をめぐる戦いでソニーがアップルに完敗し、ニューヨーク市役所が効率的に市民サービスを提供できない背景には、共通の原因「サイロ」がある。 文化人類学者という特異な経歴を持つ、フィナンシャル・タイム
おそらく日本で一番有名な戦場カメラマン、渡部陽一さんが仕事の進め方にスポットをあてて書いた本。エッセイとジャーナリストとの対談集の二部構成。すごく面白かった。僕はもともと開高健さんの一連の戦場ルポタージュの大ファンでその理由は本当に戦場にいるような気分にさせてくれたからなのだけどこの本も同じくらいに戦場を感じさせてくれた。 銃弾が飛び交うなかをカメラを持って走り回るような記述があるわけではない。「現場で前線に入れるとしても、環境が整っていなければ入らない。入るか入らないかという線引きに、意識を向けるようになってきましたね」(168頁)とあるように、現地や国内における人脈作りや営業の仕方、心構えの大切さについて多く割かれている。ひとことでいえば準備論。だが、それが読者を戦場に連れてくるかのような開高健さんのルポとはまったく異なるやり方で戦場の厳しさを際立てている。 また戦場カメラマンという職
冷徹な分析と温かい眼差し 今、いちばん中東で注目すべき国はトルコだろう。難民の問題、シリアの将来、クルド人の動向、そしてIS(「イスラム国」)対策、いずれの問題も、この国を抜きにしては語れない。さらに、人口8千万のトルコ自身が重要である。 この重要な国の解説を、著者は中東全体での政治の流れの概観から始める。民主化の流れは、イスラム色の濃い政権を生み出す。しかし、これは欧米には不都合である。イスラム政権は欧米の言いなりにならないからである。それゆえ、欧米は、民主的に成立した政権が軍部によって倒されるのを黙認してきた。その良い例がエジプトである。「アラブの春」後の選挙でムスリム同胞団が勝利を収めた。しかし2013年に軍部が、この政権をクーデターで倒して権力を掌握した。 ところがトルコは例外である。イスラム色の強い政党が民主的に権力を握り、しかも軍部を抑・え込んだ。加えて経済発展を実現させた。そ
「全力疾走」という病: 今までの常識や固定観念などにとらわれず、業界に風穴を開けたり、世の中に新しい価値をもたらしたりする変革者が存在する。彼らの多くには明確なゴールがなく、まるでとりつかれたかのように、常に前へ向かって全力で走り続けている。そうした者たちはどのように生きてきて、これからどのように未来を切り開いていくのだろうか。 アパルトヘイトの撤廃、ネルソン・マンデラ氏の大統領就任。歴史的な大転換期を迎えていた1990年代前半の南アフリカで、その少年はひたすら読書に耽っていた。 「日本人学校から帰宅した後は、治安が悪いから外出はできないし、日本からファミコンを持っていくことを親が許してくれなかったので、娯楽といえば本を読むことくらいしかありませんでした。日本人学校の図書館にある本を読み漁っていて、特に遠藤周作を好んで読んでいました」 中学生だった彼は、帰国にあわせて日本の高校受験の勉強も
帳簿の世界史 作者: ジェイコブソール,Jacob Soll,村井章子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/04/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (12件) を見る Kindle版もあります。 帳簿の世界史 (文春e-book) 作者: ジェイコブ・ソール出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/05/15メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 内容紹介 「権力とは財布を握っていることである」 アダム・スミス、カール・マルクス、マックス・ウェーバー……。 彼らが口を揃えて主張していた「帳簿」の力とは、一体何なのか。 これまでの歴史家たちが見逃してきた「帳簿の世界史」を、 会計と歴史のプロフェッショナルが初めて紐解く。 ・なぜスペイン帝国は栄え、没落したのか。 ・なぜフランス革命は起きたのか。 ・なぜアメリカ独立は成功したのか。 ・なぜ日本は急速に列
酒井若菜と8人の男たち 作者: 酒井若菜出版社/メーカー: キノブックス発売日: 2016/02/25メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (4件) を見る 内容紹介 長文ブログが人気で、過去に小説、エッセイ集も出版し、 文章力に定評のある酒井若菜。 そんな彼女と親交のある、お笑い芸人、俳優、ミュージシャン、 総勢8人の男たち。 マギー ユースケ・サンタマリア 板尾創路 山口隆(サンボマスター) 佐藤隆太 日村勇紀(バナナマン) 岡村隆史(ナインティナイン) 水道橋博士(浅草キッド) トータル20時間を超えた、彼らとの対談。 さらに、酒井さんから対談相手一人一人に向けて書いた、8本のエッセイ。 笑いと感動と驚きが、ギュウギュウにつまった 2段組み400ページを超える「対談&エッセイ本」 正直、自分で読むまでは、「人気女優さんが、デレデレした男友達と深刻ぶった話をしている対
ウェブ小説の衝撃: ネット発ヒットコンテンツのしくみ (単行本) 作者: 飯田一史出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2016/02/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (15件) を見る 内容(「BOOK」データベースより) メガヒットからスマッシュヒットまでを連発するウェブ小説。「小説家になろう」「E★エブリスタ」などの投稿サイトから続々とヒットコンテンツが生まれるしくみを出版・経営の双方に通じた著者が、関係者への取材と詳細なデータであざやかに解説! ああ、僕は「ウェブ小説」のことを全く知らなかったんだな…… それをあらためて思い知らされる本でした。 そういえば、いつのまにか「ケータイ小説」ってほとんど見なくなったな、「ウェブ小説」っていうのも「異世界転生もの」ばっかりみたいだし、まあ、そのうち廃れていくんだろう、とりあえず僕は「普通の小説やノンフィクション」でお腹いっぱいだ
対談「造本あれこれそれ話」が2月18日、日比谷コンベンションホールにおいて開催され、200名が聴講に訪れた。 同イベントは、現在、千代田区立日比谷図書文化館において開催されている特別展「祖父江慎+コズフィッシュ展:ブックデザイ」の関連イベントとして企画されたもので、祖父江慎氏と白井敬尚氏の2人のグラフィックデザイナーが、それぞれの造本に対する考え方や取り組みなどを語った。 対談は、「うまくいかない喜び」をコンセプトに、従来にはない常識を覆すようなブックデザインを手がける祖父江氏独特の感性を白井氏が探るかたちで進行。時折、話が脱線する祖父江氏を白井氏が引き戻す会話は、常に会場を明るい雰囲気にしていた。 2人は、以前から親交はあったものの、「デザイン」についてまじめに語り合うのは初めてのこと。同じ愛知県出身の2人は、まず同郷のデザイナーである味岡伸太郎氏との関わりについて話を始める。「同じ愛知
■武士たちは、いかに食べ、戦ったか 戦争は戦術・戦略・兵站(へいたん)の3要素から成る。戦術とは戦場でどういう作戦をとるかであり、戦略とは政治や外交を含む幅広い視野のこと。対して兵站とは物資(武器や馬など)の補給であるが、その根本は食料である。「腹が減っては戦はできない」のだ。 戦国の合戦を語るとき、私たちはつい戦術に目を奪われる。桶狭間の戦いは奇襲だったか否か、長篠の戦いの鉄砲三段撃ちは本当か、等々。戦略が語られることは少なく、足利義昭の信長包囲網などが辛うじて当てはまるのみ。兵站となると、もう具体的な様相がまるで分からない。これではいけない。「戦争のプロは兵站を語り、戦争の素人は戦略を語る」(石津朋之氏)というではないか。 戦国大名はどのようにして、どれくらい、兵粮(ひょうろう)を調達していたか。それを知りたければ本書を読もう。そんな感じで書評すればいいかな、と実は思っていた。だが、読
『遅読家のための読書術——情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』印南 敦史 遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣 作者: 印南敦史 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2016/02/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) Amazon Kindle 楽天 7net 読書術 遅読家のための読書術ということで、読むのが遅い人のための読書術について書かれています。 読むのが遅いという方が読まれると、「速く読む」参考になると思います。 ここに注目・言葉・名言 「本を開く前には「目的」が必要です。僕たちは、調べたい言葉が決まっているから、辞書を開くし、知りたい情報があるからグーグルを開く。 これと同じように、本を読むときにも、「漠然とした期待」のまま放置せず、「なにを得ようとしているのか」をはっきりさせるべきです。」(p.132) 本
仕事文具 【本の概要】◆今日お送りするのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にてご紹介した、文具コンサルタント・土橋 正さんの「文具本」。 正直、このお値段で「全ページフルカラー」というのは、かなり無茶しているのではないか、と。←褒めてますw アマゾンの内容紹介から。仕事の創造性を高め、あなたのパフォーマンスをアップさせる! ロングセラーから最新の文具まで。ビジネスシーンで実際に使われることを切り口に、数多くのカラー写真とともに、あまり知られていないツールや、ひと味違った使い方などを紹介。取り上げるのは全235アイテム。アイディア発想やプレゼン、スケジュールや名刺の管理など、それぞれの仕事のシーンごとに厳選したアイテムの蘊蓄から具体的な使い方までを詳しく説明します。 そこで今回は、その235アイテムの中から、10アイテムをピックアップしてみた次第。 なお、上記未読本記事の投稿時にはなかっ
被差別のグルメ (新潮新書) 作者: 上原善広出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/10/16メディア: 新書この商品を含むブログ (9件) を見る 『被差別の食卓』に続いて『被差別のグルメ』である。どこが違うのか。『被差別の食卓』では世界のそれが紹介されていた。今回は国内に限られている。ちょっと順番が逆じゃないのか、という気もするが、国内を取り扱えるように時代が変化した、というのが実のところらしい。やや内容は重複しているが両方とも読めばいいじゃない、と思う。 というわけで、やはり著者出身の「路地」のあぶらかすの話などからはじまる。こないだSMAP解散騒動でスーパー玉出の広告が目立っていたと話題になっていた。その一連のまとめツイートで、「あぶらかす」の商品名が「まいどありがとうございます」になっていたのを見た。おれはスーパー玉出をまったく知らないが、おそらくは誤植などではなくある種
中曽根康弘 - 「大統領的首相」の軌跡 (中公新書) 作者: 服部龍二出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2015/12/18メディア: 新書この商品を含むブログ (10件) を見る Kindle版もあります。 メディア: この商品を含むブログを見る 内容(「BOOK」データベースより) 自主憲法制定を訴えるタカ派、主張を変える「風見鶏」、首相就任時も、田中角栄の影響下「田中曽根内閣」と批判された中曽根康弘。だが「戦後政治の総決算」を掲げた中曽根は、「大統領的」手法によって国鉄などの民営化を推進、レーガン米大統領や中韓と蜜月関係を築き、サミットを通じて、日本の国際的地位を大きく上昇させる。本書は中曽根の半生を辿り、日本が敗戦から1980年代、戦後の頂点へと向かう軌跡を追う。 中曽根康弘元総理は現在も存命で、戦後政治の「ご意見番」として活躍されています。 中曽根さんは1918年(大正7
人口の多くが東京に集中してしまっている日本。地方の過疎化が進んでしまっており、地方都市の若年層の減少が社会問題となっています。そこで近年よく聞くようになった言葉が、地域再生・都市再生です。 日本では数年前に統合型リゾート整備推進法が可決され、2020年代後半に巨大リゾートが完成する予定です。これにより、地域の活性化が期待されています。 統合型リゾート内にはカジノが建設されることが予定されており、国民から大きな注目を集めています。また、日本では少しずつオンラインカジノの人気が高まってきています。 地域活性化につながる!日本にカジノが誕生 日本ではギャンブルが法律で禁止されています。そのため、日本にはこれまでカジノが存在せず、カジノゲームをプレイするためには、ラスベガスやマカオ、シンガポールなどの海外に行く必要がありました。 しかし、統合型リゾートが建設されれば、地域活性化が促されるとともに、
文芸評論家 斎藤美奈子さん(59) (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 本好きがハマってしまうのが、好きなジャンルの本ばかり読んでしまうこと。単なるルーティンではなく、いかに自分の枠の外に連れ出してくれる本と出会えるか。「読書のセレンディピティ」を求めて、文芸評論家の斎藤美奈子さんに話を聞いた。 * * * 書評を書いているせいか、「面白い本を教えてください」と、よく聞かれるんですが、「わかりません」と答えます(笑)。誰にとっても面白い「万能の本」があるわけじゃないから。自分にとって必要な本を見つけられるのは、自分だけです。 選書眼を養うための鉄則は「本はリアル書店で買う」こと。キーワードを入れて、ネットで本を探すのは楽なようでいて、実はせっかくの学習する機会を捨てているようなもの。なぜなら自分が思いつくキーワードは、所詮、探している本を読む前の知識。自分の思考の範囲を超えません。
小越ブログ スマートニュース株式会社ではたらく小越のブログ。旧:今日のニッパウ *スパムが多いのでコメントは承認制になっております。 この間MTGをしている時に、「マリッサメイヤーみたいに」と発言したところ、 全く通じなくて悲しい思いをしたのでこちらの記事を書きます。 上記は恐らく彼女の写真として最も有名な、Vogue に掲載された時の写真です。 ご覧の通り、高級なドレスが似合い、ブロンドの、青い瞳をした大変な美人です。 ですが、彼女が「最強」キラキラ女子である所以はその美貌がゆえではありません。 Google でプロダクトとUX担当の副社長に任命されるほど、 プロダクト開発と改善に秀でていたという事です。 ちなみに今は、Yahoo!,inc で CEO をしています。 彼女の働きぶりと考え方は苛烈を極めていまして、良い物を作るという点では 間違いなくひとつの到達点です。 かの有名な、Go
巨匠・筒井康隆が最後の長編小説『モナドの領域』を語る 「究極のテーマ『神』について書いたので、これ以上書くことはない」 (取材・文/瀧井朝世) ―2年半ぶりとなる長篇小説です。まず、河川敷で女性の片腕が発見され警察の捜査が開始されるところから始まります。一方で、片腕の形のバゲットで話題を集めるベーカリーも登場し、常連客の老教授が奇妙な振る舞いを見せるようになる。最初は刑事が主人公のミステリーかと思ったら、予測のつかない方向に話が広がっていきますね。 最初のアイデアは、片腕の形をしたパンだったんです。私はパンのなかでバゲットが一番好きなんですが、腕の形のパンで短篇ができないかと考えたんです。そこに昔から考えていた神というテーマがくっつきました。 刑事たちの名前はNHKのBSニュースのアナウンサーたちの名前です。警部の上代真一は大ファンである上代真希ちゃんから(笑)。鑑識の堤は堤真由美、杉本刑
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