大船渡 津波30m駆け上がる 3月30日 4時40分 岩手県大船渡市の綾里(りょうり)地区では、津波がこれまで確認された中で最も高い30メートル近くの高さにまで駆け上がっていたことが、専門家の調査で分かりました。 横浜国立大学と東京大学の研究グループは、過去の地震でたびたび大津波の被害を受けている大船渡市三陸町の綾里地区を29日に調査しました。その結果、湾の奥にある切り立った崖の上に、津波で流されてきた漁具などが散らばっているのが見つかり、最も高いところではおよそ29.6メートルに達していました。これは、今回の大津波で確認された、津波が駆け上がった高さの中では最も高く、研究グループは、狭くなっている湾の奥に津波が集中して一気に高くなったものとみています。研究グループは、周辺の地域で津波の痕跡をさらに調査し、今回の大津波の規模を明らかにすることにしています。