夕暮れ、捕まえたカエルをズボンのポケットにつっ込んであぜ道を走った、子供のころの記憶がよみがえってくる。田園風景、セミの声、くぬぎの木。まわりのすべてが郷愁をさそう。ここはできるだけ「自然を残す」形で開発整備された公園である。 公園計画が始まったのが1973年。1986年に港南区側から公園整備工事がはじまり、1996年に全面オープンした。広さは28.5ヘクタール。開園当時は雉や野ウサギなどもいたらしい。いまでも野鳥は豊富で、渡りの始まるころには県外からも珍しい鳥を求めてバーダーが集まって来る。 メタリックブルーの翅を持つ蝶々、木の幹にまとわりついた何千匹ものミツバチ、体をくねらせると蛇のように見える奇妙な鳥、赤い鳥、青い鳥、黄色い鳥。そんな小鳥たちを遥か上空から狙っているオオタカ。公園の脇を流れる小川ではイタチが魚獲り。つまりここは住宅街に最も近い野生の王国なのであった。からだの隠れたとこ