奈良市の奈良国立博物館は6日、雨漏りのため、「なら仏像館」で展示していた国宝の薬師如来坐像(ざぞう=平安時代)など仏像6体がぬれる被害が出たと発表した。6日は仏像館を臨時休館し、被害状況を調べている。 博物館によると、5日午後2時半すぎ、雨どいからあふれ出した雨水が銅板葺(ぶ)きの屋根の隙間から入り込み、ガラスケース内の薬師如来坐像や五大明王像(平安時代)などがぬれた。跡が残らないよう、アルコールで拭くなどの応急処置をしたという。奈良市では5日午後3時22分までの1時間で、8月の観測史上最大となる58ミリの豪雨を記録した。 仏像館は1894(明治27)年に完成したれんが造りの旧本館で、国の重要文化財。 最新トップニュース