「フランスと共にある」が、「沖縄とは共にない」のが今の日本政府、安倍晋三首相である。 安倍首相は19日、オバマ米大統領と会談し、米軍普天間飛行場の辺野古移設について「唯一の解決策だ。確固たる決意で進める」と述べた。そのわずか2日前、政府は辺野古新基地をめぐり翁長雄志知事を提訴し、県民から猛反発を受けたばかりだ。沖縄の反発など物の数ではないと言わんばかりの、民意を真っ向から踏みにじる発言である。 その2日前にはパリの同時多発テロを受け、首相は即座に「日本はフランスと共にある」と述べた。沖縄とフランス、それぞれに示した姿勢の落差は歴然としている。 この落差は今に始まったことではない。オスプレイの暫定配備先として候補に挙げた佐賀では、住民の反対であっさり撤回した。全自治体の反対決議を無視して強行された沖縄への恒久配備とはあまりに対照的だ。露骨な二重基準は、やはり差別と言うほかない。 注意したいの