なりたい自分になれなかったとき、私たちはどうすればいいのか。10月22日公開『ビルド・ア・ガール』は、自分の夢が悪夢になってしまったときに、どうやって自分を“再構築”すればいいのかを教えてくれる。 世界的ベストセラーになった『女になる方法』(2011年)で有名なキャトリン・モラン氏の半自伝的小説『How To Build a Girl(未邦訳)』(2014年)を映画化した本作は、イギリスの労働者階級のティーンエイジャーがロンドンの音楽雑誌の毒舌評論家として道を切り拓いていく物語だ。 舞台は1993年、オアシスやブラーなどが牽引した「ブリット・ポップ」ムーブメント直前のUKインディーズロックシーン。劇中にもハッピー・マンデーズ、マニック・ストリート・プリーチャーズやプライマル・スクリームなどのUKバンドだけではなく、90年代の音楽、政治とフェミニズムを取り入れた「ライオネット・ガール」ムーブ