ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、次世代ゲーム機の正式名称を「プレイステーション5(PS5)」に決定、2020年の年末商戦期に発売すると発表しました。ですがPS5のこれまでの発表の流れが、異例なのはご存知でしょうか。 ◇初報はSIEから公式リリースなし 10月8日の午後9時ごろ、SIEからPS5の発表がされたわけですが、実は公式リリースはこれが第一報なのです。 「違う」と反応した方は、半年前の4月16日、SIEのキーマンが次世代ゲーム機(PS5)を開発していることを正式に認める記事をもって第一報としていると思います。その記事を受けて、多くのメディアが追いかけて話題になったので、いかにもSIEが公式に発言したように思えるわけです。ところが、これは米国のメディア「WIRED」の取材に答えた形で、肝心のSIEからは公式のリリースが出ていません。SIEに事実確認をしましたが、
都内でよく見かけるマリオのコスプレをして運転できるカートレンタル業者のひとつ株式会社マリカーを任天堂が訴えた件については既に(エンタメカテゴリーの方に)書きました。この記事ではもう少しだけ法律的に深掘りしてみます。 ネットでは、「てっきり任天堂の公式かと思っていた」「許可なしならダメに決まってるじゃないか」というような声が聞かれますが、実際、訴訟になると実はそう簡単ではなく、さまざまなややこしい論点があり、「ダメに決まってる」とまでは言えなさそうです。 マリカー社側も、ウェブサイトにおいて「私たちは、複数の弁護士・弁理士等の専門家に相談をし、私たちのサービスが、任天堂様に対する不正競争行為及び著作権侵害行為には該当しないと判断した上で、サービスを提供してきました」と言っています(当然ですが、この相談した弁理士の中に私は含まれていません)。 なぜ、マリカー社が不正競争行為及び著作権侵害行為に
2020年東京五輪は競技会場見直しなど、課題山積の中、開催時期が残り3年と迫ってきました。かつて1964年の東京五輪では、どのように大会を支えた名建造物が誕生したのでしょう。建築家の若山滋氏(名古屋工業大学名誉教授)が、「国立代々木競技場」の歴史と時代背景について執筆しました。 ---------- よく晴れ上がったある秋の日、一人の高校生が、品川区の学校を規則に反して抜け出し、何気なく空を見上げたとき、いくつかの飛行機が旋回するのが目に入った。 小編隊が飛び去ったあと、その航跡には、鮮やかな色彩を保つ五輪のマークが浮かび上がった。東京オリンピックの開幕である。そして、聖人のような風貌のアベベがマラソンで初めての五輪連覇を成し遂げ、鬼と呼ばれた監督率いる東洋の魔女が回転レシーブを駆使して宿敵ロシア(その時はソビエト)を破り、丹下健三が設計した代々木の屋内競技場の建築が話題となった。 次の年
アンジェリーナ・ジョリーはパブリシストをつけず、自分で自分のイメージを管理する(写真:REX FEATURES/アフロ) SMAPの解散騒動が日本のマスコミをずいぶんにぎわせたようだが、長年アメリカに住み、ハリウッドについての記事を書いてきている私には、奇妙に感じることだらけだった。 ひとつ言えるのは、こんな騒動は、アメリカでは絶対に起こり得ないということ。人気グループの解散も、タレント事務所の移籍も、本人たちがしたいならするだけのことで、当たり前に起こる。なぜなら、エンタテインメント業界の構造自体が、まったく違うからだ。 このYahoo!個人のページでも、このSMAP騒動を日本のサラリーマン社会になぞらえていらっしゃるオーサーさんの記事があったが、まさにそれは当たっていると思う。日本の芸能界がサラリーマン式なら、ハリウッドは完全なる自営業式。タレントは、自分のキャリアを自分でコントロール
東芝が決算の利益を水増ししていた問題をどんな言葉で表現するかについて、新聞各紙で見解が分かれている。なぜ今回、耳慣れた「粉飾決算」という言葉が使われず、「不適切会計」などと呼ばれているのか。全国紙5紙(朝日・読売・毎日・産経・日経)の広報部門に見解を聞いた。 7月24日時点で、朝日・毎日が「不正会計(決算)」、読売・日経が「不適切会計」、産経が「利益水増し問題」という言葉を使用している。全社に表現の使用基準についての質問状を送付したところ、表現の使用基準について明確な回答があったのは朝日・毎日の2紙だった。 「不適切会計」とは何か? まず、今回よく耳にするようになった「不適切会計」とはどのような事態なのだろうか。日本公認会計士協会広報グループに確認すると、次のような回答が返ってきた。 監査・保証実務委員会研究報告第25号「不適切な会計処理が発覚した場合の監査人の留意事項」において、「不適切
「目の疲れを和らげる」「脂肪の吸収を抑える」――。 食品の機能性をうたえる新たな食品表示制度「機能性表示食品」が今年4月1日にスタートしました。これは、特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品に続く第3の表示制度です。6月からは、機能性表示食品の商品が市場に登場し始めています。しかし、すでにいくつかの商品について、消費者団体などから効果や安全性を疑問視する声が消費者庁へ提出されています。 機能性表示食品とはどのような制度なのか、なぜ第3の表示制度がスタートしたのか、そしてその安全性はどのように担保されているのか。改めておさらいしてみましょう。 機能性表示食品は、メーカーの自己責任において、科学的根拠に基づいた食品の機能性(健康や栄養に関する表示)を体の特定部位とあわせて表示できる制度です。メーカーは消費者庁に安全性や機能性の根拠となる情報を届け出ますが、これは同庁の審査を受ける必要がありませ
テトロドトキシンはどんな味?よく中国人の食に対するどん欲さについて「四本足で食べないのは椅子だけ、二本足で食べないのは自分の母親だけ」などと言います。中国人に限らず、人間はほとんどなんでも食べます。なにしろ、世の中には、バニラ味やイチゴ味を付けた卵まであるそうです。 ナマコや蜂の子を食べるくらいは理解できますが、私が感心し、常々その勇気を称えているのは、フグを最初に食べた人です。欧米人はフグは食べないようです。しかし、日本はもちろん中国や東南アジアでも、フグはよく食べられています。フグはおいしいので大好物で、私は特にフグの唐揚げが大好きです。 フグの毒は、テトロドトキシンという神経毒です。生物の神経系を麻痺させ、結果、呼吸困難におちいらせる猛毒。調理後によく手を洗っても、爪の間に入った目に見えないほどのフグの卵の欠片が、ちょっと口に入っただけで死んじゃったりする。その毒性は、青酸カリの約千
三井住友銀行のウェブサイトを見ると、投資信託の案内をしているところに、ファンドランキングというのがあって、同行での販売額の順位を知ることができます。では、この原稿を書いている時点で、一番売れている投資信託は、どういうものなのか。 豪ドル建ての「欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンド」 これは、どなたでも、三井住友銀行のウェブサイトにいけばわかることですが、「欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンド(豪ドルコース)」というものです。過去の1月間、3月間、6月間のどれをとっても、このファンドが一番売れているのです。 このファンドは、「欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンド」というわけですから、主として欧州の低格付の(従って、高利回りの)社債等に投資するもので、もともとの通貨は、ユーロと英ポンドが主体のはずです。それを、わざわざ、豪ドル建てにしたところが、奇怪というか、何というのか、とにかく、不思議なわ
近ごろ「和僑」という人たちが増えてきているといいます。海外で起業した日本人というニュアンスを含むこの言葉ですが、特にアジアに進出する日本人が多いようです。しかし、海外は当然アジアだけではありません。遠くアフリカに行って起業する人もいます。なぜ彼らは海外、とりわけアフリカを目指したのか、こうした動きにはどういう背景があるのか。東アフリカで日本人の起業家支援を行っている、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小柴巌和さんに聞きました。 「和僑」とは?海外に住む中国人を指す華僑やインド人の印僑という言葉にはなじみがあっても、「和僑」という言葉はあまり耳にしたことはないかもしれません。 香港和僑会によると、和僑のことを、「日本を離れ、中長期的に異国の地に住み,そこで生計を立てている日本人のこと」と定義付けし、企業の駐在員であったり、独立して仕事している、などの条件は問わないとしています。ただ、メデ
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