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マンキューがこの本のタイトルをもじったエントリを上げた。内容は、同書の著者の一人であるジンガレスの論説へのリンク。マンキューは、その論説の最後の段落のオバマ批判部分のみ引用しているが、むしろその前が面白いので、以下に内容を簡単にまとめてみる。 ジンガレスは、論説の前半で、米国の資本主義とそれ以外の国の資本主義の違いを強調する。 彼によれば、米国では熱心に働いて自由市場で勝ち抜いていくことが成功の鍵だが、米国以外では、成功する第一の方法は政府とのコネであるとのこと。その証左として、彼は以下の数字を挙げる。 所得格差をもたらす主因は勤勉よりも運であると考える米国人は40%しかいない。その数字は、ブラジルでは75%、デンマークでは66%、ドイツでは54%にもなる。 インターネットブーム前の1996年においても、米国のビリオネアの4人に1人は自力でのし上がった人であった。ドイツではその数字は10人
小倉氏のブログは、あいかわらずネタの宝庫なので、枕に使わせてもらう。きのうの記事では、こう書く:マルクスは資本主義の研究者としては一流だったので,資本主義社会を分析するにあたっては,マルクスが開発した諸概念を用いることは有益ですから(そもそも"Capitalism"(資本主義)自体,マルクスの造語ですし。),当然のことなのですが。これはもちろん間違いである。マルクスのテキストに資本主義(Kapitalismus) という言葉は一度も出てこない。これを初めて使ったのはゾンバルトである(Wikipediaにも書いてある)。これは経済史の常識であり、こんないい加減な知識で、わかりもしない「階級闘争」を語るのはやめてほしいものだ。 よく「資本主義」と「市場経済」を同じ意味に使う人がいるが、両者は別の概念である。ブローデルもいうように、資本主義の核にあるのは不等価交換によって利潤を追求するシステム
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