本文は最後まで無料です。オマケがあります。 「鬱」の診断を受けて、8年くらい経った。 朝、寝坊しながらぼーっと電車に乗って、学校の最寄り駅までちょうど半分くらいのところまで来ると、目の前が真っ暗になって、気がついたら電車を降りて街に出ている。 いじめに遭っている、とか、特別いやなことがあった、とか、そういうことでは全然なかった。たぶん根本的に、「社会生活」と呼ばれるものに適応できなかった。靴下を履いたり、時間通りに同じことをさせられたり、納得のいかない部族の習わしに従わさせられたり。とにかく全てが、「ちょっとずつ」、ダメだった。 仕方なく、学校にサボりの電話をして、(無断欠席をすると、親に連絡がいったり、それを無視すると警察を呼ばれたりして、大変なのだ)、放課後までカラオケに引きこもる。友達が来ると、まるで花見のためにわざわざ早朝から場所を取ってた人みたいに、「部屋取り代」を要求した。それ
![ぼくは「うつ」を、あきらめた。|@taichinakaj](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2013e7a0a3ec5ff7a3707918148a0148d1840cea/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F79207263%2Frectangle_large_type_2_7e010ef3fb2eb1d264b79fc5ee3ccc8a.png%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)