「自分の資産を日本円だけで持っている人は、近い将来、大損するどころか、日々の生活すらままならなくなる」――そんなショッキングな指摘をするのは、参議院議員であり、経済評論家の藤巻健史氏だ。一体どういうことなのか。また、私たちはそのようなリスクにどう備えておけば良いのだろうか。発言の真意と、生活苦に陥らないための対処策をうかがった。 《取材・構成=杉山直隆》 今後10年、世界経済や日本経済に誰も予想していなかったことが起きる可能性は非常に高いと、藤巻氏は予言する。 「過去10年間は、世界経済や日本経済に誰も想像していなかったことが起こり続けた10年間でした。ギリシャ危機や英国のEU離脱で、EUやユーロが崩壊する兆しが見えたのは、その代表的な例。日本が史上初のマイナス金利政策を取ったことも、10年前は誰も予想していなかったでしょう。 私はEUが誕生したときから『いつかEUやユーロは崩壊する