やることすべてがロックであり研ぎ澄まされたサイケデリックになる音楽家、 灰野敬二のドキュメンタリー映画。 個人的にダントツでたくさんライヴを観てきた人だし、 とりわけ灰野関係のライヴが最も多かった90年代前半はむさぼるように観まくり、 特に90年代から2000年代初頭まで東京でやった不失者のライヴはほぼすべて観た。 一番影響を受けたアーティストの一人でもある。 というわけで興味深く映画を見た。 監督は白尾一博。 一緒に演奏しているミュージシャンなどの姿や声などもナチュラルな形で多少入るが、 そういった関係者の談話は一切無し。 ライヴのチラシ等も含む関連写真/映像などを織り込みつつ 灰野自身が語るエピソードと理論の言葉オンリーで進められる。 52年5月3日に千葉県で生まれ、 谷津遊園の動物園によく行ったという幼少期の頃の話から始まる。 埼玉県川越市に引っ越し、 灰野の“アナーキーな価値観”を