櫛野展正連載「アウトサイドの隣人たち」:レンズから覗く人生ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。2016年4月にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちに取材し、その内面に迫る連載。第66回は、本物そっくりのカメラの模型をつくり続ける佐藤正美さんに迫る。 文=櫛野展正 佐藤正美さん ずらりと棚に陳列された多種多様なカメラたち。クラシックカメラからデジタルカメラまで、歴史に残る往年の名機が並んでいる。よく見ると、なかには本体やレンズに刻印された文字やブランドロゴなどが少しいびつなカメラもある。そう、これは実際のカメラではなく、本物そっくりに制作されたカメラの模型だったのだ。 「最初は部屋の壁に飾
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