紫キャベツと焼きそば麺を炒めると麺が青~黄緑色に変わり、さらにレモン汁を絞るとピンク色に変色する。この不思議な変化は、紫キャベツに含まれる紫色の色素「アントシアニン」が中華麺に含まれるアルカリ性のかんすいによって青~黄緑色に変化。さらに酸性のレモン汁を加えることで赤色に変化することを利用したものだ。 料理研究家で科学ライターの平松サリーさんの著書『おもしろい!料理の科学』には、食や料理に関する科学の知識が満載されている。 「色が変わる焼きそば」については、書籍の背表紙に掲載するために作ってみたところ、思っていたより麺の色が変わらなかったという。「撮影用に使用した関東の麺は、油のコーティングが多くてかんすいの量が少ないのかもしれません。思ったように色が変わらなかったら、どうして変わらないのか検証することもできるし、失敗は失敗で面白いですよね」と平松さんは笑う。