「チンピラ」太郎vs.「信用できない」一郎。想定外の戦いに迷参謀登場―― 薄ら笑いを浮かべて着席した首相・麻生太郎。背筋を伸ばして対峙する民主党代表・小沢一郎。十一月二十八日、国会の党首討論で両雄は初対決した。 小沢「〇八年度第二次補正予算案をこの臨時国会に出さないのは本当に筋道が通らない。国民への背信行為だ」 麻生「いや、まず金融機能強化法改正が通るかどうかで補正の中身も変わってくる。成立にご協力をお願いしたい」 小沢「補正先送りなら初心に帰ることだ。衆院解散・総選挙で審判を仰げばいい。十二月に選挙できるじゃないか」 麻生「閣僚と民主党の『次の内閣』で政党間協議をやりたい。〇九年度予算案を巡っても建設的に話し合えないか」 麻生は低姿勢に徹した。総裁選に圧勝、小沢との衆院選対決に「勝って初めて天命を果たしたことになる」と見得を切ったのは遠い過去だ。年内選挙は支持率伸び悩みと「百年に一度」の