田中寅彦九段との対談からわかったこと 前々回の本欄で、「衰退か? 盛り返すか? 頭脳の格闘技『将棋』をビジネスとして考える」と題して、主として日本将棋連盟とプロ棋士が関わるビジネスの側面について論じてみたが、筆者としても意外なほど多くの反響を貰った。 朝日新聞(11月6日夕刊)で取り上げて貰ったし、何よりも11月7日に、日本将棋連盟の田中寅彦常務理事(九段)とこの問題について対談し、ニコニコ生放送で中継されるという機会を得ることができた。また、田中九段以外にも、何人かとプロ棋士のお話を聞くことができた。この場を借りて、田中九段をはじめ、お話を伺うことができた関係諸氏に大いに感謝したい。 筆者は、将棋連盟の詳しい経営内容やプロ棋士の人間関係を知るような「将棋界のインサイダー」ではない。将棋ビジネスの将来を語るには、まだまだ分からないことが多い。だが、せっかくこうした機会を得たので、特に、ニコ