ボカロ楽曲を元にした“ボカロ小説”が増えはじめ、ヒット作が生まれている。特に人気ボカロ楽曲「カゲロウデイズ」を元にした小説は、現在2冊で50万部を突破するなど勢いがめざましい。担当編集者にヒットの背景を聞いた。 2007年の「初音ミク」誕生から5年――。歌声合成技術「VOCALOID」(ボーカロイド)を使った“ボカロ楽曲”は、日本のネットを日々にぎわせている。ミクはもちろん、鏡音リン・レンなどさまざなバーチャルシンガーが生まれ、多くのオリジナル楽曲がニコニコ動画といった人気サイトを通じて世に広まった。近年では、ボカロ楽曲のCDを発売するクリエイターも多数登場。ボカロはネットを飛び出し、存在感を増している。 そんなボカロの勢いが近年、本の世界にも新しい風を吹かせている。楽曲・歌詞の世界観を元にした、“ボカロ小説”が増えているのだ。例えば、人気ボカロ楽曲から生まれた小説「悪ノ娘」シリーズは、全