新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の猛威が世界各地で広がる中、北京冬季オリンピックは金メダル候補の選手が相次いで陽性となる異例の事態を迎えている。国際オリンピック委員会(IOC)の幹部は6日、「現時点においては満足できる」と運営に自信を見せるが、欠場が続けば「最高峰」と位置づける大会の性格が損なわれる懸念もある。 5日夜のノルディックスキー・ジャンプ女子個人ノーマルヒル。高梨沙羅(25)=クラレ=の視線の先に最大のライバルの姿はなかった。優勝候補だったマリタ・クラマー(20)=オーストリア=は出国前の検査で陽性が明らかになったためだ。さらに、ノルディックスキー複合で2大会連続銀メダルの渡部暁斗(33)=北野建設=のライバルたちもコロナ禍に巻き込まれた。ワールドカップ(W杯)総合3連覇中のヤールマグヌス・リーベル(2…