タグ

ブックマーク / brevis.exblog.jp (22)

  • マネジメントとリーダーシップはどう違うか | タイム・コンサルタントの日誌から

    大学でプロジェクト・マネジメントを週1回教えていることは前にも書いたが、授業は毎回必ず、前回の復習と、学生から出た質問への答えからはじめることにしている。出席シートに質問欄を設けて、そこに気になったことへの質問をかいてもらうのだ。むろん授業でも最後に「質問は?」ときくのだが、だいたいの学生はなぜかその場では質問せずに、紙に書いてくる。 いろいろ出た質問の中から、いつも「日のBest Question」を選出し、その質問者の名前を明示してほめることにしている。良い質問を考えることは、単に回答を考えるよりも、ずっと価値があるからだ。一般に、マネジメントの問題には正解がない。正解がない中で、自分で考えて決めていかなくてはならない。これは、たくさんの正解を覚えてどれだけ早く答えるかを競ってきた東大みたいなところでは、とくに大切だ。 さて、「マネジメントとは何か」という授業をやった後で、面白い質問

    マネジメントとリーダーシップはどう違うか | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2016/01/27
  • 忙しいそば屋とヒマなそば屋 ~ 経済性工学とは何か、それは原価管理とどう違うのか? | タイム・コンサルタントの日誌から

    技術屋は数字に強い、といわれている。たしかに数字アレルギーで電卓もさわれないような人は、技術的な設計作業には向かないだろう。技術で扱う数字は、仕様や長さや物性に関わるもので、kgだとかcmだとかいった物理単位系で測られる。わたし自身は(正直に言うと)けっこう粗忽な人間で、ときどき計算間違いもするが、さすがに数字が苦手だと思ったことはない。 しかしある意味で、「技術屋は数字に弱い」とも言える。少なくとも、数字に追われ、数字を見ながら生きている。こちらの『数字』は、コストに関する数字であり、単位は円やcentで測られる。物理単位系の数字は指先で自在にさばくエンジニアが、通貨単位の数字には頭を下げねばならない。通貨単位の数字は経営者の武器であり、その番人は財務や会計のプロ達だ。 通貨単位の数字は、判断に使われる。いや、物理単位系の数字だって判断には使うのだが、それは技術的な判断である。そのサイズ

    忙しいそば屋とヒマなそば屋 ~ 経済性工学とは何か、それは原価管理とどう違うのか? | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2015/05/19
  • とれるだけ仕事をとってはいけない : タイム・コンサルタントの日誌から

    最初に、損益分岐点の説明からはじめよう。企業は、製品やサービスを売って売上を得る。しかし、世の中にタダの物はないので、そこには必ず費用(原価)が発生する。その費用が製品の販売数量に単純に比例する場合、企業は売上に比例した利益を得ることになる。この関係を図(a)に示す。横軸は、売上である。工場の視点から言うと、売上向上すなわち稼働率向上を意味するから、横軸は稼働率と見てもよい。縦軸は金額で、実線が売上高を、点線が費用を示す。費用は純粋に、売上高に比例する。これを変動費ともいう。売上に伴って、変動するからである。たとえば製品を作るのに必要な原材料の購入費がそうだ。あるいは、製品を加工するための外注費などもそうだ。 ところが、企業にはこれとは別に、売上高にまったく関係なく、固定的に発生する費用がふつうある。これを固定費という。その典型例は、設備機械の減価償却費である。あるいは、従業員の給料なども

    とれるだけ仕事をとってはいけない : タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2015/03/04
  • なぜなぜ分析は、危険だ | タイム・コンサルタントの日誌から

    「なぜなぜ分析」は、品質管理や労働安全管理などの分野で、よく用いられる手法だ。発生した問題事象の根原因を探るために、「なぜ?」「なぜ?」とくりかえして掘り下げていく。この問いかけを“5回はくりかえせ”と、よく指導しているため、別名「なぜなぜ5回」とも呼ばれる。元々、トヨタが発祥の地であり、トヨタ生産方式の普及とともに、他の業界や分野でも使われるようになった。 図は、トヨタ生産方式の生みの親である大野耐一氏の著書から一例をとって、図示したものだ。工場内のある生産機械が故障してとまったとき、「なぜ機械は止まったか?」の問いに、「オーバーロードがかかって、ヒューズが切れたからだ」と答えただけでは、じゃあヒューズを交換して再起動すればいい、という答えしか出てこない。 しかし、なぜオーバーロードがかかったのか?→ (2)軸受部の潤滑が十分でないからだ、とほりさげ、 さらに (3)潤滑ポンプが十分組

    なぜなぜ分析は、危険だ | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2015/02/24
  • 在庫は本当に悪なのか — 在庫管理論を再考する | タイム・コンサルタントの日誌から

    少し前、生産管理に関して人前でお話しさせていただいたときのことだ。“納期遅れを防ぐために、もっと積極的に在庫を活用しよう”という趣旨の説明をしたあとで、ふと心配になって、セミナーの受講者の方にこう質問した。——皆さん、在庫は悪だと思いますか? すると、40名近い受講者がほぼ全員、「悪だと思う」という答えの方に手を上げた。わたしはちょっと驚いて、前に座っていた方にたずねた。 ——どうして、悪だと思うのですか? 「だって、置いておけば、コストがかかるでしょう。場所代とか。在庫がなければかかりません。」というのがその人の答えだった。 ——たしかに、どこか倉庫を借りておいておけば、保管費用がかかりますよね。でも、失礼ですが、御社の工場は借地ですか? もし自社の敷地だとしたら、工場の隅っこに置いておいておけば、1円もコストはかかりませんよ? 「それは、そうかもしれませんけれど・・金利がかかります。」

    在庫は本当に悪なのか — 在庫管理論を再考する | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2015/01/13
  • 人事評価とはどういう仕事か--『C:A:Pモデル』による分析の試み | タイム・コンサルタントの日誌から

    中間管理職になってからそれなりの時間がたつが、人の評価というのはいまだに不得手である。毎年回ってくる、人事評定と呼ばれる仕事のことだ。部下を面接し、その目標や達成度や希望やら不満やらを聞いて、それからおもむろに机に向かって、その人の評点をつける。面接自体はそれほど苦にならないが、評価がいつも難しい。その昔、面接で自分が上司に訴えるだけですんだ頃に比べると、とても気の重い仕事である。自分の評価した結果が、直接、その人のボーナス査定や昇進につながるからだ。 まあ、わたしの職場の場合、自分の決めた評点が最終値となるわけではなく、さらに上司やもっと上での調整・決定が行われるので、少しは責任が軽いと言えるかもしれない。ただ、査定が決まった後、今度は管理職は部下にそれを伝えなければならない。当然、(なぜ自分の努力はこれしか報われないのですか?)と、全員の目が訴えてくる。自分だってそうだったのだから、も

    人事評価とはどういう仕事か--『C:A:Pモデル』による分析の試み | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2013/08/13
  • 豹のリーダーシップ、狼のリーダーシップ | タイム・コンサルタントの日誌から

    暑い日の昼下がり。豹たちがサバンナの樹の下で会議を開いている。 「おい。全員そろったか。」 「大体、そろいました。ただ、ジミーの奴が、遅れています。来る途中、灰色ウサギを見かけたとか言って、横道それて追いかけてきました。」 「またかよ、あいつは。つまんねぇ小物狙いするんじゃねえって、あれほど言ったのに。」 「あとは全員来ています。」 「よし。スタッフ・ミーティングを始めよう。乾期ももうそろそろ終わりだ。この頃だいぶん獲物も減ってきている。暑さで体力も消耗してる。だが、もう少しの辛抱だ。雨期になればガゼルの群れが川を渡って戻ってくるだろう。いいか! ここが勝負どこだ。」 「へい!」 「あいつら、大群になって川を渡る。そうすりゃワニも近寄りにくいからだ。だが、中には必ずガキを連れた奴らがいる。足手まといで、川を渡るのも遅くなる。狙い目はそこだ。渡りきって岸に上がる頃にはヘトヘトになってるはずだ

    豹のリーダーシップ、狼のリーダーシップ | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2013/08/13
  • 大学の体育の授業で学んだ、人の自発的な育て方 | タイム・コンサルタントの日誌から

    生まれつき、運動音痴である。小学校の時から、体育や運動会でいい成績を出したことがない。バランス感覚とか、瞬間的な判断とか、筋力とか、手脚のスムーズなコントロールとか、そういったことがからきしダメである。父母はどちらも長身で運動神経が良く、スポーツ万能だったのだが、あいにく、似てほしい美点は受け継がなかったらしい。おまけに生来、小柄である。かつ、体もひどく硬い。まったく良いとこなしである。 運動能力の低さをカバーし、体力を向上すべく、中学・高校とも運動部に入ったが、結果として青春の記憶を屈辱で上塗りしただけだった。自分が多少なりとも好きだと言えるスポーツ、他人に劣等感を感じずにいられる種目はスキーただ一つだった。スキーは自力ではなく重力によって駆動する点が、まだしも幸いだったらしい。しかしスキーなんて冬しかできないし、おまけに遠いスキー場までわざわざ出かけていかなければできない。だからクラス

    大学の体育の授業で学んだ、人の自発的な育て方 | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2013/07/22
  • コスト・マネジメントの話(2) - 黒字倒産、あるいは借金は財産である事について | タイム・コンサルタントの日誌から

    前回『コスト・エンジニアリングとは何か』で、コストとは分かっているつもりで案外分かりにくいものだが、その理由は二つある、と述べた。その第一の理由は、“見えないお金の動き”があることだ。物を売れば、お金が入る。モノやサービスを買えば、お金が出ていく。それらはすべて、目に見える分かりやすいお金の動きだ。だが、それ以外に、目に見えない動きがある。たとえば、原価を割る値段でモノを売ったら、お金がどんどん出ていくはずだ。ところが、たしかに損は積み上がっていくが、手元のお金はちっとも減らない、ということもあるのだ。今回は、その話をしたい。 わたしがはじめて「黒字倒産」という言葉を聞いたのは、(ちょっと場違いに思われるだろうが)NHK朝の連続TVドラマの中だったと思う。まだ中学か高校生だったわたしは、“このままでは、店は黒字倒産にもなりかねない”という主人公の独白を聞いても、ちっとも意味が分からなかった

    コスト・マネジメントの話(2) - 黒字倒産、あるいは借金は財産である事について | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2012/09/18
  • 仕事のレポートはこう書こう | タイム・コンサルタントの日誌から

    ときおり、大学教育の意義は何だろう、と考える事がある。昭和の時代には大卒はホワイトカラー、高卒その他はブルーカラーという区分があったが、この境目は平成以降、次第に曖昧になってきている。それでも大学を出ることで、出なかった者と何ほどかの違いがあるとしたら、どのような点だろうか。まさか専門知識の有無ではあるまい。工学部を出たってすぐ設計はできないし、法学部や文学部で学んだ知識を企業が期待しているは思えまい。それでも、青年期の4年間を大学で過ごすことで、教育上得るものがあるとしたら、それは何か。 もしかしたら、それは多少なりともちゃんとした長さのレポートを、何度も繰り返し書かされることかも知れない。期末レポートや中間レポート、実験レポートから卒論まで、大学ではずいぶんレポートを書かされる。そして企業では、大卒の人間はそれなりに「考える仕事」を要求される。その“考える”ことの大事なプロダクト(成果

    仕事のレポートはこう書こう | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2011/05/09
  • 組織のピラミッドはなぜ崩壊したか | タイム・コンサルタントの日誌から

    手にならす夏の扇と思へども ただ秋風のすみかなりけり   藤原良経 夏の盛りに、ふと秋の予兆を感じとれる詩人の「気づき」は、まことに素晴らしい。ふつう私たちは、過ぎてしまってから「そういえばあの時が・・」という形で気づくのだ。真っ盛りにいるときは、なんだかその季節が永遠に続くように錯覚する。とくに、ことが経済やお金、つまり私たちの『願望』に関わるときは、そうである。 1990年といえば、日はバブル経済の絶頂期であった。「どちらを向いても景気の良い話ばかりである」と経済評論家は書いた。日の地価も株価もスカイロケットのように上昇し、“世界中の人々が最先端都市・東京を一目見ようと集まって来ている”と青山あたりのカフェバーでビジネスマン達が得意気に叫んでいた。その年に、変化の予兆を気づいた人はとても少なかったにちがいない。 どんな変化か? それは、人口ピラミッドの構造変化である。次のグラフを見

    組織のピラミッドはなぜ崩壊したか | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/09/16
  • 時計の針を進めておいてはいけない | タイム・コンサルタントの日誌から

    あるとき、ビジネス雑誌の編集者の方に、「スキマ時間の活用法」というテーマでインタビューを受けた。日常生活や仕事の上で、10分とか20分、ふと時間ができてしまうことがある。電車での移動時に乗り換え待ちになるとか、アポイント先を訪問したら、思ったより早く終わってしまって、次の予定まで空きが出てしまうときなどである。こうした余裕時間をどう活用するべきか、時間管理術の観点から伺いたい、という質問であった。たとえば外国語の単語学習に充てるとか、メールをチェックするとか、次の訪問先の株価動向をネットで調べるとか、そんな感じの答えを期待されていたようだ。 私は、自分であらかじめ確保した集中できる時間と、外部からイベント・ドリブン的に与えられる時間では、その「質」が違うことを説明し、また自分だったらまずTo Doリストの見直し時間に充てるだろう、と答えた上で、逆に問い返した。「あなたは、当にそんな小さな

    時計の針を進めておいてはいけない | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/07/20
    インド人の話は余計だろ。その0.1秒は数100時間かけた練習のアウトプットだから
  • 進捗を把握する3つの方法 | タイム・コンサルタントの日誌から

    言葉の通じぬ、見知らぬ土地でタクシーに乗った。こちらの告げた目的地を、運転手は分かったんだか分からないんだか曖昧な態度のまま、車を発進させる。しばらく乗ったところでやはり不安になり、「もう半分くらいは進んだのかな?」と口にしてみる。すると、隣に乗っていた若い後輩が気楽そうに答えた。「もう、2/3くらいまで来ていますよ。」「なんでわかるの?」「だって、メーター見てください。空港からだいたい30ユーロくらいって、言われたじゃないですか。もう20ユーロ分、走ってますもん。」 進捗を把握するのは、簡単なように見えて、案外むずかしい。それは、私たちが『進捗とは何か』を、当には良く理解していないからだ--こう言ったら驚かれるだろうか。無論、このタクシーの例のように、目的地に向かっているかどうか分からないときに、メーターだけ見て進捗を測るのが無意味な事は、誰でも分かるだろう。では、次の例はどうだろうか

    進捗を把握する3つの方法 | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/06/14
    分かるわ。進捗率何%なんて糞で何の指標にもならん。90%でも1ヶ月待ちのこともあるし、10%でも1日で終わることもある。
  • 書評 「コストダウンが会社をダメにする」 本間峰一 | タイム・コンサルタントの日誌から

    コストダウンが会社をダメにする 間峰一著 副題は「スループットで全体最適」。著者は、みずほ総合研究所(株)の主席コンサルタントである。金融系のシンクタンクだが、主に中堅企業の経営改善分野を得意としている。 「企業が生き残るためには徹底的なコストダウンに邁進するしかない」というのが、今日の日企業における主要なテーゼである。そのためには、経費節減・給与カット・外注化・海外調達・海外生産等をどんどん進めるべし、さもなければ企業は不況のどん底で赤字にあえぐしかないだろう--そんな合意が産業界で成立しているかのようだ。 ところが、経営の指示の下、会社ぐるみでコストダウンに邁進した結果、儲かるどころかかえって減益になってしまう例が少なくない、と著者は言う。なにも、無理なコストダウンのための製品偽装、などといった違法行為の話ではない。適法な範囲で努力に励んだ結果、かえって業績が落ちてしまうのである。

    書評 「コストダウンが会社をダメにする」 本間峰一 | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/06/03
  • 生産計画の前にすべきこと | タイム・コンサルタントの日誌から

    “需要は誰も予測できない”とは、よく聞く言葉だ。もちろん、ある意味では真実であろう。市場においては何が起こるか分からない。ライバル企業が思いもよらぬ新製品を出してきたり、円高で輸入品が安くなったり、法規制が変わったり、消費傾向が別の分野に移ったり、冷夏で思惑がはずれたり、何が起こるか分からない。神様ならぬ身で、需要を予測できると考えるのは思い上がりであろう。たしかにその通りだ。 ここから話の矛先はしばしば、生産計画への疑念や攻撃にうつることが多い。需要などしょせん予測できやしないのだから、計画など立ててどうするのか。それよりも、受注生産を基とするべきではないか。そして、売れた分だけ補充生産すればよい--こんな風に、三段論法は続いていく。これが名高い『計画はずし』の論理である。ジャスト・イン・タイム系のコンサルタントが、よくこうした指導をしたがる。 この論法を採用すると、困るのは材料手配で

    生産計画の前にすべきこと | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/05/27
  • 日本メーカの生き残る途 - 元ソニー取締役・金辰吉氏の講演から | タイム・コンサルタントの日誌から

    金辰吉氏と言えば、ソニー中村研究所専務、ソニー・グローバル生産革新部門長を歴任されたのち、独立して、現在は㈱ワークセルコンサルティング代表取締役を務められる著名な論客である。また、'90年代における日企業復活の原動力となった『セル生産方式』の命名者としても、よく知られている。その金氏が、先日の日経営工学会春季大会で「日メーカの生き残る途」と題した特別講演をされ、とても興味深い内容だったので、ここにその聞き書きを記しておきたい。 金氏とは以前、経営工学会の特別委員会で何度か同席させていただいたこともあるが、きわめて率直かつユーモアあふれる物言いをされる方だという印象がある。むろん、ここに記すことは私自身が聴衆として書きとったメモの内容であって、金氏の来の発表原稿や主張と差違があるとしたら、その責は私にある。 金氏の講演は、何枚かの新聞の切り抜きから始まった。まずは直近の経済新聞から、

    日本メーカの生き残る途 - 元ソニー取締役・金辰吉氏の講演から | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/05/25
  • R先生との対話(つづき) - トラブルの根本原因をつかむ | タイム・コンサルタントの日誌から

    トラブル事例からのLessons & Learnsを蓄積しようとしても、技術系ナレッジは多く集まるがマネジメント系の知見が出てきにくいのはなぜか--私の質問に対して、R先生は話を続ける。 「トラブル事象が起きた。そこから何かの教訓を学ぼうとする。これ自体は健全なことだ。誰でも、どんな組織でも失敗は経験する。組織に知性があるとすれば、それは自分の経験から学ぼうとする態度だからな。ところが、君はここで勘違いをしている。たとえば、何か例を挙げて説明しようか。最近のよく知られた問題事象を挙げてみたまえ。」 --そうですね、たとえばメキシコ湾で発生した油田の事故はどうでしょう。日ではあまり報道されていないようですが、深海から原油を掘り出す海上基地(リグ)が爆発して沈没、原油が流出している事故です。4月20日に事故が起きて以来、2週間ですでに100万リッター近い原油が海底から漏出したと言われています

    R先生との対話(つづき) - トラブルの根本原因をつかむ | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/05/12
  • ぼくらに英語は分からない | タイム・コンサルタントの日誌から

    何年も前のことだが、私はある米国系石油メジャーとのプロジェクトのために、チーム・ビルディングの会場に向かっていた。春の季節で、朝はまだ寒かった記憶がある。プロジェクトの開始にあたり、発注側(顧客)と受注側(我々)のキーパーソンが集まって、丸1日のセッションを行うことが顧客の要求だった。そのためにわざわざ、専門のファシリテーターまで米国から呼んでいた(そういう種類の専門家があの国には居るのだ)。そして、米国流のチーム・ビルディングがどんなものなのか、私はそこで初めて知ることになった。 参加者の7割以上は日人だったが、使用言語は英語だった。プロジェクトの公式言語は英語を用いる、と契約書に規定されている以上、当然である。その専門家がまず、チーム・ビルディングの意義と進め方を説明した後、二人一組でペアをつくることになった。ペアは必ず発注側と受注側から一名ずつの組合せになっている。そして10分ずつ

    ぼくらに英語は分からない | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/05/06
  • わたしが新入社員の時に学んだこと | タイム・コンサルタントの日誌から

    紅海を見下ろすホテルのレストランで、私たちは事していた。相手はサウジアラビア有数の財閥企業のBusiness Development担当ディレクターだ。いわゆるアラブ風の白い民族衣装ではなく、ふつうの背広にネクタイの服装をしている。年齢は、たぶん私と同年代か、少し若いかもしれない。しかし財閥トップの信任の厚い彼は、もうすぐ役員のポストに手が届くだろう。 戒律厳しいサウジの卓では、けっして酒は供されない。それでも、一緒に事をするというのは、知り合ったばかりの人間同士がうちとけるには最良の手段の一つだ。デザートをべ、後のお茶やコーヒーを飲む頃には、出自を含めていろいろなことを話し合うようになっていた。 レバノン出身の彼は、きわめてきれいで立派な英語を話す。イギリスの大学を出て、英国企業に就職し、さらにMBAを取得して別の会社のポストを得た。結局、11年間イギリスに住んだという。それか

    わたしが新入社員の時に学んだこと | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/05/02
  • 専門化と総合 - 組織戦略の二つの方法 | タイム・コンサルタントの日誌から

    もう10年以上前のことだが、SAP社の開催するユーザ・コンファレンス「SAPPHIREジャパン」が、横浜のみなとみらいで開催された時、マイケル・ポーター教授の講演を聴きにいったことがある。ご存じと思うが、ポーターは「競争優位戦略」とか「バリューチェーン」の概念提唱で有名な経営学者である。 その講演でポーター教授は、日企業と韓国企業を、よく似た欠点を持つ、と言って叱った。わが国では昨今、官民を挙げて日企業と韓国企業との優劣比較がお盛んだが、彼の目には、両者は共通に見えたのだ。 その共通の欠点とは何か。それは「総合」という名前の、切り捨て戦略の無さである--そう、ポーター教授は断じた。これが、両国企業の安定した成長を阻害しているのだ、と。 彼の主張を理解するためには、その前に少し知っておくべき事項がある。彼の学説の依って立つ根拠である。そもそもポーターは、経済学の若き俊英として出発した。彼

    専門化と総合 - 組織戦略の二つの方法 | タイム・コンサルタントの日誌から
    came8244
    came8244 2010/04/07