主人公がひたすらバカにされ、コケにされ、おちょくられ、ムカつかされるというコメディタッチで描かれてはいるものの、ややバッドテイスト気味のRPG。ゲーム中、バカにされたり、おちょくられたりするのはもちろん主人公の遠藤豆三郎だが、一部の言動──特に敵キャラの人をいらだたせるような言動──は、当然のことながらプレイヤー自身にも影響する。そうした部分をおもしろがって笑えるかどうかで、楽しめる人を選ぶゲームであることは間違いない。メインテーマが「機会を捉えては勇者をムカつかせ、苛立たせること」なので、短編RPGといいながらも、ストーリーの進展は遅い。 ゲームシステムそのものはいろいろと工夫されており、非常によくできている。特にオブジェクトの色で敵のレベルが判断できるため、無理な戦闘を強いられることがないのはうれしい。戦闘から逃げるのがたやすく、しかも逃げ出した敵のオブジェクトは消滅してくれるため、逃