「人は原子」は実に刺激的であった。前にも書いたが、私がブログで肉薄しようとしてかなわなかった社会的な現象へのべき乗則/非平衡物理学的アプローチが見事に解説されている。 人は原子、世界は物理法則で動く―社会物理学で読み解く人間行動 作者:マーク ブキャナン発売日: 2009/06/01メディア: 単行本 本書は、非平衡系の物理学的な知見と人の社会を比べることにより、なぜ金持ちはますます金持ちになるかとか、なぜ平和であったルワンダやボスニアのスタジアムで大虐殺が起こったかを説明している。先日の「歴史はべき乗則で動く」に続く。なかなか画期的な視点だ。 米人はべき乗則に気づいて山火事を消すのをやめた - HPO機密日誌 安冨先生が示された方向性は、いまこそ注目されるべきだろう。ちょっと長いが引用する。 かくして、血族集団からより大きな社会集団へ「進化」をとげ、その構成員の間でのセクシュアリティーや