ある晩、音楽バラエティー番組「関ジャム 完全燃SHOW」(テレ朝系、日曜夜11時10分)を見ていると、ピコ太郎のプロデューサーとして一躍有名になった古坂(こさか)大魔王が力説していた。 えっ? 仕事でしょっちゅう乗っているけれど、そんな貴重な音とは知らなかった。早速、御堂筋線のホームで耳を澄ませた。「ブァーン」というパイプオルガンのような、やわらかい響きが聞こえてきた。 大阪市交通局によると、もともとは「プヮーン」と鋭く響く「空気笛」を採用していた。しかし、地下鉄の場合、電車が駅に入線するときはもちろん、駅を出発するときも、トンネル内にいる作業員に接近を知らせるため、警笛を鳴らすのがルール。地下では、地上よりも警笛音が響くため、乗降客を驚かせることも少なくなかった。そこで、1989年、聞き心地のよい電子警笛を採用することを決めたという。 ただ、大阪市営地下鉄の警笛音は、空気笛に似た一般的な
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