ひと月で流通額は1億円。人口10万人の町で「地域限定」の電子マネーが築く、“損得”を超えた経済のあり方 ほんのりと暖かい陽が照らす、雄大な自然と情緒溢れる街並み。岐阜県の最北部に位置する高山市では、その日も、穏やかな時間が流れていました。 険しい山々に囲まれた盆地でありながら、伝統的な都市景観のほか、数多くの温泉やスキー場などの娯楽が盛んな飛騨高山は、年間440万人以上が訪れるほどの観光都市です。 江戸時代以来の商家街の姿を堪能できる「さんまち通り」を散策していると、黄緑色のマークがふと目に飛び込んできました。そこに黒地で書かれている「さるぼぼコイン」の文字。 近年の高山は観光だけでなく、独自の電子通貨を地域内に生み出したことでも世間の注目を浴びています。さるぼぼとは、飛騨弁で「さるの赤ちゃん」を意味する言葉。古来から安産や良縁などを願うお守りとして地域から親しまれてきた存在です。 201
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