【HBR会員誌2011年6月号「食のリスク News」より】 健康のために食生活でもっとも大切なことは何か。 それは、「特定のものにこだわらず、多種多様な食品をバランスよく食べることです」と語るのは、国立医薬品食品衛生研究所安全情報部第三室長の畝山智香子先生。そもそも食品にはさまざまなリスクがある。食材そのものにもリスクはあり、産地によって含まれる汚染物質も異なる。意図しない食品の汚染事故も起こる。 「結局は、いろいろなものを食べることで、食のリスクを分散することができる」と言います。 日本では、食糧自給率の低さがたびたび問題になるが、「世界中と貿易をしているからこそ、多種多様な食物を食べられる。結果的に日本は、理想的な食生活を送っているとも言えるわけです」 多種多様とは、食材の多彩さだけでなく、産地、製造方法、調理法などあらゆる点で多様であるという意味。 「安全かどうかという意味で、外国