川崎市の阿部孝夫市長は19日の定例記者会見で、市内の朝鮮学校2校に対する今年度分の補助金のうち未執行の計約300万円で、北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(行方不明時13歳)の父滋さん(80)と母早紀江さん(77)=同市川崎区=の著書などを購入し、現物支給することを明らかにした。北朝鮮の核実験を受けての措置という。 市は今年度予算で、教材費や研修費などの名目で2校に対する補助金計840万円を計上していた。阿部市長は「北朝鮮への抗議の意志を示し、朝鮮学校で勉強している人にも拉致被害者救済のキャンペーンに参加してほしい」と説明した。 来年度の補助金は今年度と同じ840万円を計上すると表明し、「子供に責任はなく、川崎市民であるので教育の保障をしていくことは重要。(補助金を予算計上しない神奈川県などのように)教育そのものへの支援をやめるのは極端だ」と述べた。 一方、南武朝鮮初級学校(同市高津区