先日、公開中の映画、「誰も知らない基地のこと」(原題:standing army)を観た。 イタリアの若手監督が2007年、在イタリア米軍基地拡大への反対運動の高まりをきっかけに、世界各国に配置されている米軍基地を取材し、米軍基地の実情に迫ったドキュメンタリー映画だ。主な取材地はコソボ、イタリア北東部の都市ヴェチェンツァ、インド洋に浮かぶディエゴ・ガルシア島(英領)、そして沖縄の普天間飛行場周辺地区、嘉手納飛行場周辺地区、辺野古、高江。米軍基地の存在に苦しむ世界各地の住民をはじめ、平和活動家、退役軍人などの軍関係者への取材に、チョムスキーはじめ国際政治学などの識者らの分析が加わり、アメリカの世界戦略と軍産複合体というシステムを解明している。 現在、世界の約40カ国に700箇所以上の米軍基地が存在しているが、その中でもドイツ・イタリア・日本には60年以上も米軍が駐留している。その典型が沖縄だ