(英エコノミスト誌 2014年9月27日号) 日本と韓国の企業は世界最大の現金ため込み企業だ。これが両国経済を傷つけている。 用心深さに関して奇妙なことは、行き過ぎが命取りになりかねないことだ。 高速道路でのろのろ運転をする臆病なドライバーは、彼らが避けているより大きなリスクを生み出している。 細菌から過度に守られた子供は、結局、免疫システムが弱くなる。 経済も同じだ。企業による過剰貯蓄は、活力の喪失、つまりケインズの言った「倹約のパラドックス」につながりかねない。世界で最も現金をため込んでいる日本企業と韓国企業をうまく言いくるめて現金を手放させる必要があるのは、このためだ。 極端な「倹約のパラドックス」 近年、先進国のいたる所で企業の貯蓄が増加している。経営者たちは、以前に増して金融市場の混乱から身を守る必要性を感じている。成熟した経済では投資の機会も減っている。だが、東アジアは極端な例
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