ラザール・ベルマン演奏の「巡礼の年」「『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック」 【神庭亮介】発売7日で発行100万部に達した村上春樹さんの新刊小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の人気を受け、作中に登場するクラシック曲のCDの品切れが相次いでいる。2009年にも村上さんの前作「1Q84」に登場した曲がヒット。小説がクラシック業界に「特需」をもたらす異例の事態となっている。 「色彩を――」では、ロシアのピアニスト、ラザール・ベルマンが演奏するリストの「巡礼の年」が、印象的に記される。12日に小説の中身が明らかになった後、店頭では輸入盤の品切れが続出。有料ダウンロードも急増し、一部の音楽配信サイトでは一時ランキング1位にもなった。 国内盤CDは廃盤になっていたが、ユニバーサルミュージックは急きょ、5月15日に再発売することを決めた。同社の担当者は「小説を読