筑波大学(永田恭介学長)は10月1日、創立40周年を迎える。 「筑波研究学園都市」の一角を占め、茨城の「知の拠点」として、科学研究の一定分野で世界をリードするほか、多くのスポーツ選手を輩出してきた。 筑波大は前身の東京教育大が移転する形で、1973年10月、茨城県つくば市に開学した。東京の過密化対策のため63年9月、国の研究機関などを移転して筑波研究学園都市をつくることが閣議了解され、開学もその流れの中にあった。 総合大学としての筑波大は、いくつかの科学技術分野で際だった成果を上げている。藻類を用いた石油生産技術、医療や福祉での活用が期待されるロボットスーツ「HAL」開発や睡眠の仕組み解明に対しては、国の大型予算が投じられている。 研究成果を社会へ生かす取り組みも進む。文部科学省科学技術政策研究所の調査によると、2008年度末時点の大学発ベンチャー(新興企業)設立数では、76社で全国5位。