ホタテの海外向け輸出が急増、一般にはあまり知られていないが、稼ぎ頭として存在感を増している。農林水産省のまとめによると、6年連続で増加。昨年一年間の輸出額は591億円で日本の農林水産物としてはトップに君臨し、5年前に比べ約5・2倍になった。ただ、この「右肩上がり」、いつまでもは続かなさそうだ。 昨年の日本の農林水産物の輸出額の合計は7451億円。ホタテの591億円はこの7・9%に相当する。近年は海外で日本酒が人気。多くのメディアに取り上げられているが、それでもアルコール飲料は390億円で、ホタテには遠く及ばない。 日本での主なホタテの生産地は北海道と東北地方。ホタテの養殖は海水温が低い海域が適しているためだ。函館水産試験場によると、「海水温が25度以上になると死滅してしまいます」という。 養殖の方法は大きく分けて2種類ある。1つは稚貝に小さな穴を開けて1つずつひもに吊し約2年育てる「垂下式