「つかまっていないと家事もできない」と話す女性。投票所に行くことが難しく、地方選挙を含めて5年以上、投票できていない=東京都目黒区で9月 31日に投開票される衆院選は各地で候補者が舌戦を繰り広げているものの、有権者の中には高齢や障害のために投票したくても投票できない人たちがいる。新型コロナウイルスに感染した人が自宅やホテルで療養中に郵便投票できるようにする特例法が6月に成立するなど新たな動きはある。だが、体が不自由な人にとっての「1票」はなおハードルが高い。 投票所の階段・スロープに阻まれ 東京都目黒区で1人暮らしをする女性(79)は2016年の参院選で投票して以来、5年以上、地方選挙も含めて投票していない。 15年に心筋梗塞(こうそく)、17年に脳梗塞を患い、入院中に転倒して背骨を骨折した。「外ではつえをついて2、3歩しか歩けず、家の中でもどこかに片手でつかまっていないと家事をするのも難