第4次産業革命を進めるには、様々な場所からリアルタイムでデータを集め、他社と共同で分析を深めることが不可欠。だが、日本は足踏みしている。他社とつながるメリットよりも、磨き上げてきた生産ノウハウなどの情報流出リスクを警戒するからだ。日本の製造業を牽引してきたトヨタ自動車ですら、その呪縛から抜け出せていない。 せっかくの機能が宝の持ち腐れになっている──。トヨタの工場にロボットを納める、ある大手機械メーカーの役員はこうこぼす。「トヨタさんがインターネットにつながせてくれない」。 納入したロボットは、工場の外部とつながる遠隔監視機能を搭載している。本来ならネット経由で稼働状況をモニターし、保守業務を効率化できるはずだが、現時点では不可能だ。ネットに接続すると「生産ノウハウが社外に流出しかねない」と、トヨタが難色を示しているからだ。 故障したらその場で人がすぐに対応できるように「担当者が工場に常駐
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