ブラックホールではその強い重力場のために光すら脱出できません。そのため何も放出しない天体と考えられてきました。しかし相対論と量子論を組み合わせて考えることにより、ブラックホールが光を放出している事がホーキングにより示されました。 この現象がホーキング輻射です。これは非常に興味深い現象なのですが、その放射される光はあまりに弱く、観測は不可能と言われています。 ラバールノズルに空気を流し、ノズルのスロート部分で空気が音速となっている状況を考えます。この時ノズル下流から上流に向かって音を発しても、音がスロートをこえて上流に伝わりません。 この状況はブラックホール表面から光が逃げられない状況と似ています。(図1)相対論での計算上からも、この二つの状況の類似性が確認されています。 以上の事から、ラバールノズルを使う事でブラックホール、そしてホーキング輻射がシミュレートできることが言えます。 本研究で